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USB充電器でも使用可能

思い通りに電圧が出力できる! 小さくてジャマにならない直流安定化電源は、電子工作の強い味方です

 ソフトとハードの連携を身近にし、電子工作をさらに楽しいものへと押し上げてくれるのが、Raspberry PiやArduinoなどのマイコン。ソフトだけだと画面上で完結しがちですが、これに各種センサーを使った検知、モーターを使って動かすといったハードが加わると、現実世界とつながるというのが面白い部分でしょう。

 工作の内容は、電子パーツを集めて配線し、ソフトを書くというのが基本です。Lチカ(LEDを点滅させる)なら、まずハードとして、IOピンとGNDの間にLEDと抵抗を接続して回路を作成。後はソフトでIOピンを出力として扱い、一定時間でオン/オフを繰り返すループを書けば完成です。ブレッドボードがあれば回路作成も簡単なので、ハンダ付けの必要すらありません。

 モーターを動かす場合も基本的には同じですが、ここでひとつ大きな罠が。IOピンからの出力では電力が足りず、モーターが回らない可能性が高いのです。さらに、無理に回そうとすれば、過電流でIOピンが壊れてしまう危険まであります。

●出力する電圧を変えられる「直流安定化電源」が便利

 こういった問題を回避するため、電力の大きなデバイスを動かす場合は、IOピンからの出力ではなく外部の電源を使用します。乾電池を使うのがお手軽ですが、デバイスによって必要な電圧や電流が違うため、合わせるのが結構大変なんですよね。

 こんな時に活躍してくれるのが、直流安定化電源。これは任意の電圧を出力できる装置で、数値を合わせるだけで、5Vとか9V、15Vといった電圧を出力してくれます。動作電圧の異なる色々なデバイスを、試しに動かしたい場合などに重宝します。

 デメリットは、そこそこサイズが大きく、場所をとってしまうことでしょう。なるべく小さくて、ジャマにならない直流安定化電源が欲しい……という人に紹介したいのが、「FNIRSI DPS-150」(Amazon価格9899円)です。

最大30V、5A出力に対応した「FNIRSI DPS-150」

 この製品をテスト用に提供してもらえたので、実際に使ってみました。

●PD対応のUSB充電器でも動くぞ!

 サイズは、約106×76×28mmと、ちょうど手のひらサイズ。入力電圧は5V〜32V、電流は100mA〜5Aで、最大30V 5Aの150W出力が可能です。

手の平サイズとコンパクト

 動作に必要なACアダプターは付属しないため、別途用意しなくてはなりません。ちょっと面倒だなと思ってしまいますが、実は、PD対応のUSB充電器が使用可能。手持ちの高出力USB充電器があれば、そのまま使えます。

背面の電源入力は、DCとType-Cの2通り。スイッチで切り替えます

つなぐと画面がオンになり、上部に入力電圧が表示されます

 表示画面は2.8インチとかなり大きく、ひと目で電圧や電流がわかります。この画面は角度調整が可能。水平から、90度をちょっと超えたくらいまで動かせます。作業時に見やすい角度への調整できるのは、結構便利だったりします。

画面の調整範囲は結構広いです

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