荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ”

第894回

寒くなる折、猫が気持ちよさそうに撫でられてる暖かそうな“ほっこり写真”を集めてみた

寝てる猫を撫でようと、そーっと伸びてきた手を撮る。2024年5月 OMデジタルソリューションズ OM SYSTEM OM-1

　猫と一緒に人の手が写ってる猫写真っていいよね、と思ったりする。手があることで、猫と人との距離感がわかるし、人と猫との関係もわかる。撫でられてる猫が気持ちよさそうにしてるとほっこりするし、指先の匂いを嗅いでるとほのぼのする。

　秋の新製品シリーズがちょっと一段落したので、これから寒くなる折、そんなちょっと暖かそうな写真（まあ、猫は人より体温が高いから撫でると温かいしな）を集めてみた。

　冒頭写真は、都会のとある神社にいる名物猫。かなりの老齢でおとなしい。撫でられるのが好きってわけじゃないけど、いつも人が行き来する場所で昼寝してる。それを見つけて、そーっと触ろうとしてる手が何だかいじらしい。寺社に住みついてて、中の人が世話してる猫はたいてい人に慣れてるので、こういう光景に出くわすのだ。

　お次は、同じく老齢のお寺の猫。ここは外国人観光客が多く、いろんな人が見つけては猫を撫でている。慣れてる人はリラックスして、そうじゃない人はおそるおそる。

まあ撫でたいなら撫でさせてやるか、って表情がいい。触れられるのが好きなわけじゃないけど、観光客がやってくると顔を出してくれる猫だ。2024年5月 ソニー α7C II

同じお寺の猫。ちょっと微妙な感じ。手の甲側から触ろうとする人ってけっこう多いよね。2024年9月 パナソニック LUMIX GH7

　こういうシーンは、猫の目の高さで撮ると臨場感があるけど、ちょっと上から撮ってみるのもよし。

慣れてる人は、横からそっと首筋を撫でる。2024年3月 ソニー α7C II

　次の写真は、猫を世話してる人。人も猫もリラックスしてるのがよくわかる。

ピタッと横にくっついて、気持ちよさそうに撫でられている長毛のタビさん。2024年11月 キヤノン EOS R1

　手だけってのがいいのだよね。猫と一緒に人の全身も入れると人間がデカすぎちゃうし、人にも視線が行っちゃう。手だけだと、猫プラスαの写真になって、あれこれ想像できる。

　そして、一番よく撮るのが自分の手。右手にカメラ、左手で猫。人に慣れた猫だと指を差し出すと匂いをチェックしてくれる。

左手の人差し指を下からそっと差し出すと、つい気になって匂いを嗅ぎにくる神社猫なのだった。2024年1月 カシオ EXILIM EX-ZR4000

　後ろから撫でつつ、正面から自撮りしてみたり。これはスマホならではの技だな。ミラーレス一眼だと手が疲れる。

iPhoneのインカメラで猫自撮り。ちゃんと猫の顔にピントが合ってくれるのでよい。2024年3月 アップル iPhone 15 Pro Max

　そして、時にはいきなり咥えられたりするのだった。

指先でほっぺをつついたら、いきなりぱくっとされて舐められた（ちなみに、歯はほぼなかった……）。2024年5月 Xiaomi 14 Ultra

　猫の正面に座って、いきなり頭を撫でようとすると警戒されるので（普通に考えて、巨大な生物がいきなり上から手をかぶせようとしてきたら怖いよね）、頭をそっと撫でたいときは横から。

　猫の正面にいるときは、指先を低い位置から出して誘うといい。ただし、それでいきなり指先を引っ掻かれても責任は持てませんです。

　そして猫を撫でたあとは、手を洗いましょう。

 

筆者紹介─荻窪 圭

 

老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい！』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見！ 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/