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ラリーカーが先祖! 走りのセダン・アウディ「RS3セダン」の上質な走りにアイドルもご満悦

2024年10月26日 12時00分更新

文● 栗原祥光(@yosh_kurihara) モデル●寺坂ユミ(@129Ym_afilia)編集●ASCII

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アウディ/RS3セダン(830万円)

 出身地の愛知で開催された「ラリージャパン」を2度観戦しに行ったASCII.jp自動車部のゆみちぃ部長こと寺坂ユミさん。そんな彼女に現代ラリーの元祖ともいえるクルマの子孫を体験してもらいました。それがアウディ「RS3セダン」です。

ラリーで培った4WD技術を
市販車にフィードバックしたアウディ

 「アウディとラリーって、何の関係あるんですか? 今は参戦していませんよね?」とゆみちぃ部長。アウディは、今では当たり前の技術「四輪駆動」を始めてWRCに持ち込んだメーカーなのです。

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WRCに参戦し、圧倒的な強さを発揮したアウディ・クワトロ

 世界で初めて乗用車にセンターデフを搭載したフルタイム4WDシステム「クアトロ」を開発したアウディは、1980年に「クアトロ」(Ur-クアトロ)を発売すると、1981年の世界ラリー選手権(WRC)に投入。初戦のモンテカルロラリーでフィンランド人のハンヌ・ミッコラが、雪が残った6つのスペシャルステージでトップタイムを記録したのです。

 終盤2位に6分近いリードを築くものの、マイナートラブルで惜しくもリタイヤしてしまい、デビューウィンはできませんでしたが、次戦のスウェーデンラリーで初勝利。シーズン3勝を果たすと、翌1982年は7つのラリーで勝利を挙げて、楽々とマニュファクチャラーズ チャンピオンの座を確保。

 四輪駆動の優位性を証明するとともに「四駆でなければ勝てない」時代を切り開いたのでした。

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Audi/Sport quattro(1984年)

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Audi/100 GLS SE(1979年)

 そのUr-クアトロに搭載されていたエンジンは、2144㏄のSOHC直列5気筒ターボ型でした。直列4気筒よりスムーズで直列6気筒よりコンパクトな直列5気筒は、アウディが1976年、世界で初めてガソリンエンジンで実用化。Audi 100(第2世代)のトップグレードに搭載しました。

 ちなみに、ディーゼルエンジンの直列5気筒は1974年のメルセデス・ベンツが初出と言われています。

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アウディ/RS3セダン(830万円)

 つまりクアトロ&直列5気筒はアウディの2枚看板で、今回試乗するアウディ RS3セダンは、技術的に最もアウディらしさを詰め込んだ1台なのです。直列5気筒エンジンを現在も作っているのはアウディだけで、さらにそのパワーユニットを搭載するモデルは、このRS3とSUVのRS Q3のみです。

 そんなアウディ RS3はデビューイヤーの2021年、ニュルブルクリンク北コースでタイムアタックを実施。7分40秒748を記録し、ニュルブルクリンク最速コンパクトカーのタイトルを戴冠したというからスゴい!

 ちなみに2024年現在、ニュルブルクリンク北コース最速のコンパクトカーは2023年8月31日に記録更新したBMW M2で、そのタイムは7分38秒706。4駆より2駆の方が速く走ったというのが興味深いところ。そしてどちらも「パドルシフト」(AT)でアタックしています。

一目でアウディとわかる特徴的なフロントマスク

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全幅1850×全高1410mm

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全長4540mm、ホイールベース2630mm

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リアビュー

 ボディサイズは全長×全幅×全高:4540×1850×1410mm、ホイールベースは2630mm。扱いやすいボディーサイズは、兄弟車のアウディ A3、VW ゴルフ譲りです。

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フロントグリルをチェックするゆみちぃ部長

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黒いグリルに黒いエンブレム

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LEDポジションライト

 フロントグリルを見たゆみちぃ部長は、「黒いグリルに、黒のエンブレムがカッコいい」とニッコリ。「よく見ると、ポジションランプもチェッカーフラッグのように光っていてオシャレですね」と、細かいコダワリにも心がときめいている様子。

 アウディは世界で初めてLEDヘッドライトを採用したメーカーで、その使い方には一日の長があります。

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大きく張り出したフロントフェンダー

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フロントフェンダー後方にはエアーアウトレットを備える

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タイヤはブリヂストンのポテンザスポーツ。タイヤ径はフロントが265/30ZR19、リヤが245/35ZR19

 ベースモデルのA3と違うのは、大きく張り出したフロントフェンダー。その主張は激しく、それでいてカッコいい! そのホイールハウスの主であるタイヤを見たところ、なんとフロントの方が広くてペッタンコ。多くのクルマは前後同径かリアの方が太いのに……。

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エンジンフードを開けると横置きされた直列5気筒エンジンが姿を現わす

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2480cc水冷直列5気筒DOHCインタークーラー付きガソリンターボエンジン。最高出力は400ps/5600~7000rpm、最大トルクは500Nm/2250~5600rpm

 エンジンはアウディのアイデンティティといえる2.5L 直5ターボ。その昔はメルセデスやボルボ、トヨタ、ホンダなど、多くのメーカーが作っていましたが、時代が進むにつれ、直4か直6に集約。現在、直5エンジンを作るのはオリジネーターのアウディだけ。このエンジンを手に入れるためだけでも、このRS3のオーナーになる価値はあるというものです。

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 リアをチェック。排気音は野太いイイ音がします。マフラーエンドは左右出しで、よく見ると2つの排気口があります。これはボタン1つで可変バルブを開閉させて、より大きな音が出すためではないかと思われます。

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トランクスポイラー

 控えめながら、トランクスポイラーも用意。大きな羽根もカッコいいですが、こういうさり気ないアイテムもイイですね。

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