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Core Ultra 200Sシリーズのパフォーマンスを検証

Core Ultra 9 285K/Core Ultra 7 265K/Core Ultra 5 245K速報レビュー!第14世代&Ryzen 9000との比較で実力を見る

2024年10月25日 00時00分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII

アプリによりパフォーマンスの傾向が異なる

 続いては実アプリ系での検証となる。「UL Procyon」を利用し、「Word」「Excel」「PowerPoint」「Outlook」の処理速度をスコアー化する“Office Productivity Benchmark”で検証する。CINEBENCH 2024ではCore Ultra 9 285Kのシングルスレッド性能が飛び抜けて高かったが、これはシングルスレッド性能が効きやすいWordでの高スコアーが期待できる。

UL Procyon:Office Productivity Benchmarkのスコアー

UL Procyon:Office Productivity Benchmarkのテスト別スコアー

 確かに前世代よりも総合スコアーもWordのスコアーも上昇しているが、CINEBENCH 2024で見せたような明快な性能差ではない。Wordで稼いでもExcelやPowerPointのスコアーが伸びておらず、結果としては凡庸な結果だ。CINEBENCH 2024のシングルスレッド性能比較ではCore Ultra 200Sシリーズに及ばなかったRyzen 9000シリーズのほうがWordで高いスコアーを出している点も考えると、Zen 5のアーキテクチャーのほうがOffice 365の処理を効率良く回せるようだ。

 続いてはUL Procyonの“Photo Editing Benchmark”を試す。「Photoshop」および「Lightroom Classic」を動作させるベンチマークである。

UL Procyon:Photo Editing Benchmarkのスコアー

UL Procyon:Photo Editing Benchmarkのテスト別スコアー

 Photoshopを使うImage RetouchingテストはZen 5世代のRyzenとの相性が抜群に良い。その証拠にRyzen 9 9950X~Ryzen 5 9600XのImage Retouchingテストは他を圧倒している。肝心のCore Ultra 200Sシリーズはというと、Image Retouchingは前世代並だが、Batch Processingは前世代よりやや向上した。スコアーの出方だけを見れば、ライバルや前世代よりもPhotoshopとLightroom Classicの性能バランスがよくなった、とやや無理のある評価もできなくもない。

 次は「After Effects 2025」を使ってテストだ。再生時間約15秒の4K動画を読み込み、これに対し「3Dカメラトラッキング」もしくは「ワープスタビライザーVFX」を適用する時間を計測する。1つ計測したらプロジェクトは閉じ、メモリーとディスクキャッシュは消去して次の計測に入る、というプロセスを踏んでいる。

After Effects 2025:3Dカメラトラッキングの処理時間。3回の平均値

After Effects 2025:ワープスタビライザーVFXの処理時間。3回の平均値

 まず3Dカメラトラッキングでは、Core Ultra 200Sシリーズは前世代よりも確実に高速化し、ライバルのRyzen 9000シリーズよりもわずかに速いというレベルに到達した。ワープスタビライザーVFXについては残念ながらCore Ultra 9 285K以外はパッとしないが、グラフ全体としては新しい世代のCPUのほうがわずかに高速であることが読み取れる。

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