富士フイルムから11月に発売される「X-M5」。ファインダーも内蔵ストロボもないけど、そのぶん小さくて軽くて価格も手頃、ってのが特徴で、安いけれどもちゃんと猫AFもついてるから、ちょこちょこっと猫スナップを撮るのに良さげなのである。
ひと足先に使う機会があったので、さっそく猫を撮ってみた。レンズキットの小型ズームレンズより、絞りリングが付いた薄型の単焦点レンズのほうが似合う。
そして、フィルムシミュレーションダイヤルで好きな画作りを選び、撮るべし。
ちょうどいいタイミングで大あくびをしてくれた、うちのミル。あくびって、ちょっと下から撮ると迫力が出るのだけど、たまたまミルがスツールの上に座ってたのが幸い。フィルムシミュレーションは「ノスタルジックネガ」。
ノスタルジックネガは渋く落ち着いた風合いを出せるので、つい使ってしまう。
黒猫だとわかりづらいけどね。で、いろんな猫といろんなフィルムシミュレーションを楽しんでみようってことで、いつもの「保護猫シェルター QUEUE」におじゃましてきた。
猫を程良い距離感で撮れて、なおかつX-M5に似合うレンズといえば、「XF50mmF2 R WR」。細身なのがいい。
そして撮ったのが、こちらだ。白が真っ白じゃなくて、ほんのり退色した感じになってるのがノスタルジックである。
と、渋い感じで攻めようかと思ったら、やたらおもちゃに執着する元気なヤツが1名、いや1匹(冒頭写真)。
彼が狙っているのは、長いしっぽが3本付いてるネズミのおもちゃ。あまりに執着するので、その様子を連写で撮ってみる。落ちてるおもちゃを両前足で器用に持ち上げて捕まえたり……。この辺はちょっと爽やかな感じに、ってことでフィルムシミュレーションは「REALA ACE」。
そして、器用に持ち上げて、咥えて持って行っちゃったのである。
いやはや、面白いものである。
最後は、やはりついつい撮ってしまうモノクロの「ACROS」。
ボディが小さいから置けるボタンやダイヤルが限られているにもかかわらず、独立したフィルムシミュレーションダイヤルを持ってるので、つい設定を変えて撮りたくなる。
老眼な身にはファインダーが欲しくなったりはするけれども、イマドキはファインダーがあってものぞかないで背面モニタで撮る人も多いというし、そういう意味でも現代的な小型ミラーレスなのだ。
ミラーレス一眼登場当初、ファインダーのない小型のカメラってかなり出てたけど、ここ数年ぐっと減っていて、気軽に持ち歩ける小型カメラが欲しい人は選択肢が限られていた。でも最近、またぼちぼちと出始めてるのはうれしいことである。
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筆者紹介─荻窪 圭
老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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