『電影少女』や『I"s』で知られる漫画家・桂正和先生。
その連載デビュー作『ウイングマン』が実写ドラマとして10月22日より放送される(DMM TVでは10月16日より第1話先行配信中)。1983年~1985年まで「週刊少年ジャンプ」で連載され、アニメ化もされた作品だ。
本作の内容などについてはすでに掲載した記者会見レポート「明日からのドラマ『ウイングマン』が楽しみすぎる!」で紹介したが、1日で数万人規模の人に読んでもらえる人気記事になった。
では、いったいどんな作品になるのだろう? この『ウイングマン』の監督を務めた坂本浩一監督のお話を聞く機会をいただいた。
坂本監督といえば仮面ライダー、スーパー戦隊、ウルトラマンなど特撮シリーズのメイン監督を務めた方。アメリカ仕込みのアクション演出に定評があり、特撮ファンにはとても知名度が高い監督だ。インタビューでは特撮、それからアクションという観点から『ウイングマン』の魅力をお伺いした。
真正面の王道のヒーロー番組を目指した『ウイングマン』
――ドラマ『ウイングマン』の監督をオファーされた際の印象は?
坂本浩一監督:東映ビデオのプロデューサー、山田(真行)さんから「興味ありますか?」とお話しをいただいたのですが、まず最初は信じられませんでした(笑)。
原作は40年前の作品で、連載当時中学生だった自分も読んでましたし、原作ファンでしたから、まさか自分にウイングマンの監督をするチャンスが訪れるとはと思っていませんでした。「もちろんやります!」とお受けしたところ企画が進んでいきました。
――『ウイングマン』の原作が連載されていたころ(1980年代前半)は『仮面ライダー』や『ウルトラマン』の放送がなく、特撮が少し下火になっていた頃でしたね
坂本監督:そうですね。当時は宇宙刑事やスーパー戦隊しか放送されていなかったと思います。原作にもポージングなどにメタルヒーローやスーパー戦隊の影響が出ていると思います。
――現在放送されている特撮シリーズではなく、新たに立ち上がった作品なので真っ白なところから作れたと思うのですが、公開されたスチールや映像をみると原作の再現性が高いと感じます。アクションの振付などはやはり原作を意識していますか?
坂本監督:主役の健太がヒーローオタクで、自分がなりたくてなったヒーローなので、例えば名乗りとかポージングといったところ、技の種類などを含めて 原作をできるだけ再現しています。
――原作の健太の設定を重視したということですね
坂本監督:健太が特撮ヒーローオタクで、普段からコスプレしたり、ポージングの練習をしたりするので、その子が変身出来る力を手に入れたら、絶対に王道ヒーローっぽくやるだろうなと思いますよね。
最近の特撮作品は名乗りがなかったり、王道のヒーロー展開が少なかったりなので、今作は真正面に王道で行きましょうと早い段階から話していました。原作のウイングマンや、80年代のメタルヒーローシリーズ、スーパー戦隊シリーズのように、名乗りをきちんと切って戦っています。斜に構えたり、おしゃれな感じにするのではなく、王道ですね。逆に、それが今だとかえって新鮮ですし、当時の視聴世代から見れば懐かしく、新しい世代には新しく映るのではないかと思います。
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