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サイボウズデイズの教えで、業務フローをワンストップ化したNCP

Zoomを使わず「全国行脚」 振り返ればこれがkintone浸透の鍵だった

2024年10月16日 10時00分更新

 kintoneユーザーによる事例・ノウハウの共有イベント「kintone hive 2024 Tokyo」が開催された。

 本記事では、6番手として登壇した司法書士法人NCPの山下菜摘氏、酒井裕一氏のプレゼン、「kintoneで全国行脚の旅」をレポートする。

DXシステムの転記作業でミスが続出、「これkintoneで解決できるんじゃない?」

 NCPグループは遺言・相続に特化した司法書士、税理士などの専門家集団であり、今回は司法書士法人として登壇。2023年の相続手続き受託数は約1万7000件で、国内トップを誇る。

 kintoneの本格活用以前、代表がタクシー広告を見たのをきっかけに、同社はDXに着手していた。経費清算や案件管理、タレント管理など、DXのためのシステムをどんどんと導入。一方で、システム間のデータ転記作業が発生してミスや作業時間の増加につながり、アカウント管理も大変だった。

「私が業務推進企画室に入る前、総務部の酒井さんによく入力ミスで怒られてました。でも、こんな6つも7つもシステムがあって、転記させるのも悪いと思いつつ、一気通貫で入力できるシステムがあったらいいのになと仕事をしてました」(山下氏)

業務推進企画室 山下菜摘氏

 こんなこともあった。当時、山下氏は司法書士などの資格者の手伝いをする事務担当。残業が多い資格者に、「電車の空き時間でスマホで案件管理を入力すれば良いのでは」とアドバイスすると、「モバイルに最適化されていないので入力しづらい」と返される。

 では、「面談中にパソコンで入力するのは」と言うと、「亡くなられた方の家で面談しているので気が引ける」と怒られてしまう。「この業界には根強い手書き文化があるので、しょうがないですね」と酒井氏。

総務部 酒井優一氏

 これらの課題を解決したのがkintoneだが、当時、流行っている、カッコいいという理由で既に導入されていた。とはいえ、勤怠管理でしか活用されておらず、導入担当者が退職していたため、真の実力は発揮されていなかった。

 そんな中、山下氏はサイボウズの年次イベント「サイボウズデイズ」を知る。システムをどうにかできないかと、さっそく酒井氏と参加。行ってみると、「kintoneで全部解決できるんじゃない?」と確信したという。

 山下氏は代表にkintoneをもっと活用しようと直談判。すると、DXのための業務推進企画室を立ち上げるので、その室長(所属は山下氏のみ)になるように指示された。突然の辞令に何から手を付けようか悩んでいる中、思い出したのが、サイボウズデイズで聞いた「kintoneで何が良くなるのかを、社員に共有しておくと応援してもらえる」という教えだった。

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