使用時間制限を保護者がサポートすべし
小中学生の6割が睡眠不足、寝落ちするまでスマホ・SNS・ゲームも
睡眠時間不足理由に「スマホ・ゲーム・SNS」
ついつい寝る前にスマホを触ってしまうという方は多いだろう。では、子ども達はどうなのか。小中学生を対象としたニフティキッズの睡眠に関する調査(2024年9月)を見てみよう。
おすすめの関連記事
大学生に「AIを使わないと完成しないレポート」を課してみる
小中学生の睡眠時間の長さは、全体で「8時間」が27.2%、「7時間」が20.1%、「9時間」が17.9%だった。小学生では「8時間」、中学生では「7時間」睡眠をとっている人が最多となっており、全体としてかなり短めと言える。「睡眠時間が足りていない」と感じている子は、57.3%と約6割に上る状態だ。
「睡眠時間が足りていない」と回答した子を対象に聞いたところ、足りていない理由は、「なかなかねつけない」(58.2%)が最多に。そのほか、「YouTubeなどの動画を見ている」(41.3%)、「スマホをいじっている」(32.2%)、「夜おそくまでゲームをしている」(20.3%)、「電話・メール・LINEの時間が長い」(13.0%)など、スマホなどが原因と思われる回答も多かった。
大人でもスマホ、ゲームなどで睡眠時間が短くなっている人は多いだろう。同様に子どもたちも、スマホやゲーム、SNSによって睡眠時間が短くなってしまっているのだ。
「眠る直前までスマホ」21.1%、スマホで寝落ちも
寝るどれくらい前までスマホを使っているか聞いたところ、「ねむる直前まで」(21.1%)、「ねむる15分くらい前まで」(11.3%)、「ねむる30分くらい前まで」(9.6%)、「ねむる1時間くらい前まで」(9.7%)など、直前まで触る子が多い結果に。「スマホをさわりながら寝落ちする」(6.1%)などという子までいる状態だ。
スマホでしていることは、「LINE・メール」(26.6%)、「動画を見る」(26.5%)、「SNS(X、Instagram、TikTok)」(17.5%)、「ゲーム」(8.6%)など。寝る直前までゲームやSNSを利用していることで、睡眠時間が少なくなっているというわけだ。
そもそも、スマホのブルーライトは睡眠の質を下げ、睡眠障害につながるとも言われている。眠る直前までスマホを見続けることで、睡眠時間だけでなく睡眠の質も下がってしまっていると考えられるのだ。
このような問題を解決するためには、そもそも夜間はスマホを使えないよう時間制限したり、スマホは居間で充電する決まりにしたり、保護者が預かったりする方法もある。子どもだけでうまく制限できないのであれば、保護者が協力すべきだろう。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
週刊アスキーの最新情報を購読しよう