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炎上から学ぶ、パスポートの最新事情

なぜパスポートにラブレターを書いたらダメなのか

2024年10月02日 07時30分更新

文● 中山智 編集●こーのス/ASCII

●2025年3月からパスポートはオンライン申請が安い

 直近の旅券法施行令の改正で、来年3月24日から新パスポート「2025年旅券」の発給が決まっています。といっても、現在のサイズや表紙の色、査証欄に「富嶽三十六景」があしらわれたデザインは同じ。

 変更点としては、偽造対策として現在ラミネートされている顔写真部分がプラスチック製に変更され、ICチップもそこに埋め込まれます。

現在はパスポートのノド部分(真ん中)にICチップを埋め込んだページがあります

 料金も変更となり、オンライン変更では10年有効旅券が1万5900円、5年有効券が1万900円(12歳未満は5900円)とそれぞれ100円安くなります。一方書面での申請では10年有効旅券が1万6300円、5年有効券が1万1300円(12歳未満は6300円)と300円の値上がり。オンラインで申請した方が400円オトクになります。

 また、現在は都道府県旅券事務所や一部の在外公館で旅券を作成していますが、2025年旅券は国内の国立印刷局のみの1ヵ所で作成する体制となります。そのため、国内でも輸送する時間がかかるほか、在外公館での申請も必ず日本からの輸送となり、交付までかなりの時間がかかります。そのため、海外在住の日本人が現地で申請するといったケースで、現在より時間が必要(数週間単位)になることが想定されます。

 さらに、これまでは旅券が発行できる在外公館の国ならば、パスポートを紛失しても短期間で再発行できましたが、こちらも日数がかかるようになるため、場合によっては「帰国のための渡航書」を交付してもらい、旅行を中断して帰国する必要がでてきそうです。

在インドネシア日本国大使館の案内でも、「現在と比べて旅券の申請から交付までに時間を要することになる」と記載されています

 以上が、最新のパスポート事情でした。海外旅行には必須のアイテムなので、ルールを守ってムダな出費がないよう大切に使いましょう!

この記事を書いた人──中山智(satoru nakayama)

世界60ヵ国・100都市以上の滞在経験があり、海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。

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