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最⼤7100MB/秒の1TBモデルで⼤容量化だ︕

ポータブルゲーミングPCをType 2230対応M.2 SSD「Crucial P310」に換装したら容量不足から開放されて快適になった

2024年11月01日 11時00分更新

文● 飯島範久 編集●北村/ASCII
提供: マイクロンジャパン

実際に性能⾯はどうなのかテストしてみた

 では実際に性能⾯はどうなのだろうか。ゲームの起動時間を本体内蔵のSSDとCrucial P310、それから、初めにマイクロンから発売された「Micron 2400」も併せて計測・⽐較している。計測にあたっては、ストップウォッチを使⽤した⼿動計測で、3回計測した平均値を結果としている。

PCIe 4.0対応のNVMe SSD「Micron 2400」

CrystalDiskMark 8.0.5をP310を計測した同じ環境でMicron 2400に対し実⾏した結果

 まず、SteamOS上でストレージ速度を計測するツール「KDsMark」を使ってそれぞれのSSDを計測。結果、本体内蔵SSDはシーケンシャルリードが2396.20MB/秒で、シーケンシャルライトが1164.41MB/秒とエントリークラスのSSDだということがわかった。Micron 2400は、同様に3397.87MB/秒、2890.57MB/秒、Crucial P310は3547.34MB/秒、3186.25MB/秒といずれも本体内蔵SSDの性能を⼤きく上回っている。

本体内蔵SSDの結果

Micron 2400の結果

Crucial P310の結果

 続いて、カプコンの「ストリートファイターVI」のロード時間を計測した。ゲームを起動し、オープニング動画が表⽰されるまでを「起動時間」、オープニング画⾯からモード選択画⾯が表⽰されるまでの「モード選択時間」、One on Oneでステージとキャラクターを選択し、ゲームが始まるまでの「ゲームロード時間」の3つを調べている。

「ストリートファイターVI」の結果

 結果は、本体内蔵SSDより若⼲速い結果も⾒られるが、おおむね誤差の範囲内であり、SSDの性能の違いによる差は⾒られなかった。

 次に、KOTAKE CREATEのインディーゲーム「8番のりば」。こちらは、ゲームを起動するとロードを含めてゲームがスタートするため、「起動時間」のみの計測となった。計測は、セーブデータのない状態で起動したときの時間としている(セーブデータがあるとより速く起動するが、セーブポイントによって違いがあるかもしれないため初期状態で計測している)。

「8番のりば」の結果

 今度は本体内蔵SSDが若⼲速い結果となったが、これも誤差の範囲内だ。

 コナミの「METAL GEAR DOLID 3」(MASTER COLLECTION版)で計測。ゲームを起動してからメインタイトルが表⽰されるまでを「起動時間」、ゲームを再開からMETAL GEAR DOLID 3のタイトル画⾯が表⽰されるまでを「ゲーム再開時間」、ゲームのロードからゲームが始まるまでの時間を「ゲームロード時間」とした。

「METAL GEAR DOLID 3」の結果

 結果は、いずれもコンマ数秒違いの差で、誤差の範囲内となった。やはり、性能の違いによる差が⽣まれないのだろうか。

 最後に、PlayStation Publishing LLCの「Horizon Zero Dawn Complete Edition」で検証してみた。ゲームを起動してからオープニング画⾯になるまでを「起動時間」、ゲームをコンティニューしてゲームがプレイできるまでを「ゲームロード時間」としている。

「Horizon Zero Dawn Complete Edition」の結果

 結果は、起動時間はほとんど誤差の範囲内だったが、ロード時間で⼤きな差が⽣まれた。実はこのゲーム、以前もストレージ⽐較でmicroSDカードなどと⽐較したとき、ほかのゲームではほとんど出なかった差が、このゲームだけ⼤きく差が⽣じていた。明確な理由はわからないが、ほかのゲームに⽐べて読み込むデータ量が多いのかもしれない。

 総合的に⾒てみると、ゲームによっては差が⽣じるということがわかった。Steam DeckはmicroSDカードや外付けSSDからでもゲームをプレイできるが、本体内蔵SSDを換装したほうが、安定して速いロード時間でプレイできるため、ゲーマーとしてはメリットが⾼いと⾔えよう。

 あと、気になる動作温度だが、もともとCPU・GPU周りがかなり発熱し、90度近くまで達する。ただ、NVMeの温度を「Systam Monitoring Center」ツールを使って確認したが、プレイ中は温度が上がっても50度程度で、影響はなかった。この程度の温度なら、読み書き速度に影響はなく、プレイに⽀障がでることはない。

ポータブルゲーミングPCのSSD換装にオススメ

 Type 2230という規格サイズのNVMe SSDは、あまり市販されていないので、ポータブルゲーミングPCのSSD換装にはうってつけ。実売価格はAmazonで、1TBが2万3381円、2TBが3万9881円。余裕をもって2TBというのもありだが、予算に合わせて1TBでもしばらくは余裕をもって複数のゲームを保存できるはずだ。

 読み取り速度が速いので、もちろん通常のPCに利⽤するのもあり。ミニPCタイプのストレージと
して活⽤するというのもいいだろう。

 ポータブルゲーミングPCで外付けSSDによる容量拡張だと、せっかくのポータブル性が失われてしまう。本体内蔵SSDを換装するほうが断然プレイしやすいし、ロード時間が遅くなることもなくプレイできるので、容量が逼迫しているのであれば、Crucial P310を検討してみてはいかがだろうか。

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