Silent-Master NEO B650Aをレビュー
Ryzen 5 9600X&RTX 4060 Tiでも超静音! 性能だけでゲーミングPCを買う時代はもう終わり
ゲーミングPC選びの必須条件は、「遊びたいゲームを快適にプレイできる」ことだが、この「快適」という指標はなにもフレームレートの高さに限らない。いくら滑らかな動きで画面を描画できても、掃除機のような爆音PCでは「快適」とは言い難い体験になるからだ。
騒音の原因は、PCパーツの発熱を冷却するために、PC内部のファンが高回転してしまうところにある。つまり、採用しているPCパーツが低発熱であれば、ファンの回転数が落ち、騒音も小さくなる。悩ましいことに、高性能なCPUやビデオカードほど発熱は大きい。あちらを立てれば、こちらが立たず。性能と騒音はトレードオフの関係にある場合が多い。
もちろん、密閉性の高いヘッドフォンで物理的に耳をふさぐという手もあるが、同居する家族には迷惑がかかるという人もいるだろう。そういった心配なしでPCを使いたければ、性能だけではなく静音性も重要な「快適」の指標になるはずだ。
とはいえ、騒音を小さくするために性能が低いCPUやビデオカードを選び、ゲームの画質設定やフレームレートを妥協したら本末転倒と言える。遊びたいゲームを高画質&ハイフレームレートで描画でき、それでいて動作音は静かというPCが理想だ。
そんな都合のいいPCは存在しない……と言いそうになるが、実はある。それが、今回紹介するサイコムの「Silent-Master NEO B650A」だ。
Silent-Master NEO B650A | ||
---|---|---|
標準構成の主なスペック | 試用機の主なスペック | |
CPU | AMD「Ryzen 5 9600X」(6コア/12スレッド、最大5.4 GHz) | |
CPU クーラー |
Noctua「NH-U12S」(空冷、120mmファン、サイドフロー) | |
マザー ボード |
ASRock「B650 Pro RS」(AMD B650、ATX) | |
メモリー | 8GB×2、DDR5-5600 <メジャーチップ・JEDEC準拠品> |
16GB×2、DDR5-5600 <メジャーチップ・JEDEC準拠品> |
ストレージ | Crucial「T500 CT1000T500SSD8」(1TB M.2 SSD、PCIe 4.0) | |
光学 ドライブ |
ASUS「DRW-24D5MT」 (DVDスーパーマルチ) |
なし |
ビデオ カード |
サイコム「Silent Master Graphics RTX4060Ti 8GB」 (GeForce RTX 4060 Ti、8GB GDDR6) |
|
電源 ユニット |
Antec「NeoECO Gold NE650G M」(650W、80 PLUS GOLD) | |
PCケース | Cooler Master「Silencio S600 MCS-S600-KN5N-S00」 (ATX、ミドルタワー) |
|
PCケース ファン |
前面:Noctua「NF-A14 FLX」(140mm)、 背面:Noctua「NF-S12A FLX」(120mm) |
|
OS | Microsoft「Windows 11 Home 64bit」 | |
直販価格 | 28万1610円~ | 28万6830円 |
Silent-Master NEO B650Aは、CPUにRyzen 5 9600Xを採用。このCPUは最新のZen 5アーキテクチャーを採用し、従来から電力効率が大幅に向上している。実際、TDPが前世代の105Wから65Wに引き下げられているにもかかわらず、性能は上回っている。
また、ビデオカードはミドルハイクラスのGeForce RTX 4060 Tiを搭載したサイコムオリジナルの「Silent Master Graphics RTX4060Ti 8GB」を採用。Noctua製のファンを搭載した独自モデルで、冷却性と静音性が優れている。
つまり、低発熱だが性能が高めのCPUと、静音化した独自ビデオカードを採用したゲーミングPCということだ。もちろん、CPUやビデオカード以外の静音化アプローチも多数ある。サイコムからお借りした試用機で、詳しく見ていこう。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう