デノンのAVアンプというと、昨年登場した孤高の製品「AVC-A1H」の存在感が大きい。15chアンプを内蔵したモンスターを超える製品だ。モンスターというのは2018年に登場した「AVC-X8500H」のことで、13chの内蔵アンプと物量投入で当時は話題を集めた。
本日発表の「AVC-A10H」は、このAVC-X8500Hと同じ13chアンプを搭載した製品だ。AVC-X8500Hはその後8K/60pや4K/120pのパススルーに対応した「AVC-X8500HA」に進化したのち、今年の初めに完了となった。
AVC-A10Hは、このAVC-X8500HAの上位モデルとして、フラッグシップの「AVC-A1H」と11ch搭載でコンパクトな「AVC-X6800H」の間を埋める製品だ。AVC-A1Hは値上げしたこともあり、実に価格差は60万円ほど。AVC-A10Hは13.4ch対応となっており、価格は77万円。「The second flagship」のコンセプトを打ち出している。
型番にAを冠したモデルとしては、110周年記念モデルとして2020年に投入した「AVC-A110」が印象的だ。モンスターAVC-X8500Hを超えるパフォーマンスを企図して開発された。A110シリーズにはディスクプレーヤー、プリメインアンプ、カートリッジもあったが、一番最初に完売となったのが、AVアンプのAVC-A110だったという。最も高価だったにもかかわらずだ。
デノンによると、Aは特別な意味を持つ型番で、クリアしないといけない条件が4つあるという。それは「圧倒的な物量」「特別なオーディオパーツの採用」「美細部へのこだわり」「白河工場生産」だ。微細が美細と当て字になっているのが面白い。
AVC-A10HはこのAVC-A110を進化させつつ、AVC-A1Hとその後の様々なAVアンプで培った技術を積極的に取り入れた製品となっている。ポイントは「進化したプリアンプ」「Aグレードのオーディオパーツ」、そして「Made in Shirakawa」の生産だという。
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