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ドイツの老舗beyerdynamicが放つ、スタジオ育ちのハイエンドゲーミングヘッドホン「MMX 300 PRO」を試す

2024年09月06日 13時00分更新

現実世界よりも美声に録れるかもしれないマイクの性能

 MMX 300 PROを語る上で、もう一つ忘れてはならないポイントがマイク性能の高さだ。ハウジングからブームマイクのアームが伸びたよくあるヘッドセットの形状だが、コンデンサーマイク(ECM)のマイクカプセルが10mmと大型のものになっている。この音が非常に良い。実際にしゃべって、その音を録音してみたが、実は現実世界で聞いた声の印象よりも、聞き取りやすく、要は美声で届けられる。

マイク部分

 これはかなり驚いたところだ。この特徴があるため、MMX 300 PROは単純なゲームプレーだけでなく、プレーしながらの配信、あるいはテレワークのウェブ会議など、声を届ける用途に適した製品と言える。自分で動画などを制作する人であれば、簡易的なナレーション収録などにも活躍しそうだ。

付属ケーブル、マイクとヘッドホン端子を4極に変換するアダプターも付属する

緑がヘッドホン端子、ピンクがマイク端子用のジャック

 なお、ヘッドホン端子同様、マイク端子もアナログ接続となっており、本体にはリモコンケーブルが付属する。先端はヘッドホン用の3.5mm端子とマイク用の3.5mm端子が二股に分かれるものになっているため、パソコンなどにつなぐ際にはマイク入力とヘッドホン出力のそれぞれにケーブルをつなぐことになる。ただし、本体には2つの端子を4極の端子に変換するアダプターも付属しているので、MacBook Proのようなヘッドホン出力とマイク入力を兼用した端子を持つノートパソコンでも利用できる。

シャツのポケットなどに引っ掛けられるリモコン。スイッチでマイクをミュートできるほか、ダイヤルで音量調節も可能だ。

 また、ケーブルにはリモコンも付いており、マイクミュートをしたり、ダイヤルによる音量調節なども可能となっている。つまり、リモコン側の音量を固定してソース側の出力で音量を調節することも、逆にソース側の音量を高めに設定してリモコン側で音量を絞ることも可能だ。ソース側とリモコン側の音量のバランスで音の印象は変わる面もあるので、こだわって使うこともできる。音のタイト感、距離感などに変化が出るので、試してみると面白いかもしれない。

ヘッドバンド部分は革製のカバーをボタンで止めて固定するスタイル

 MMX 300 PROはアナログ有線接続に絞ったシンプルな製品だが、スタジオ機器で培ったbeyerdynamicのクオリティー感を存分に楽しめるしっかりとした作りの製品だ。上述したように、ゲームだけでなく、クリエィティブやコミュニケーションなど幅広い用途で活躍する製品だ。音声をきれいに届けることも視野に入れた、本格的な音のヘッドホンが欲しいという人もぜひ試してほしい製品である。

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