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人も荷物も乗って航続距離1000km超のメルセデス・ベンツ「GLB」はベストSUV

2024年09月08日 15時00分更新

マイナーチェンジで変わった
気になる4つのポイント

 そんなGLBは、2023年11月にマイナーチェンジを迎えた。今回試乗したのはその後期型と呼ばれるモデル。愛車である前期型との違いを見ていきたい。

 ただ、今回お借りしたGLBは200d 4MATICのAMGラインという人気オプションパッケージが追加されており、自分の前期型は未装着なので、素のGLBとは多少違いがあることはご了承いただきたい。

 まずは1つ目。最初に乗り込んで感じたことは、センターコンソールの変化である。前期型には小さなタッチパッドとメディアなどのショートカットボタンが配置されていたのだが、それらはすべてなくなって、シンプルなトレイがあるだけ。

 前期型のタッチパッドはスマホの充電ケーブルなどが少し触れるだけでテレビやラジオの選局が変わってしまって、使い勝手はお世辞にも良いとは言えなかったが、メディアの切り替えのショートカットボタンは多用していたので、最初は少し戸惑ってしまった。

 2つ目は、上下クリック式からボタン式に変更されたダイナミックスイッチ。このスイッチを押してエコモードにして出発。走り出す前に必ず行なう操作である。「Sport+」「Sport」「Comfort」「Eco」「Off-road」の5パターンから走行モードを選択できるが、自分はEcoモードでしか走ったことがない(走りより燃費第一なので)。

 それでも、その走りに不満を感じたことはなく、むしろ運転する楽しみも充分感じることができると思っている。

 3つ目は、ステアリング自体が新しい世代のモデルに変わっている。そのため最初は少し操作系に戸惑いを感じたが、それに慣れると自分のよく知るGLBだった。燃費も良く、走りも楽しい万能SUVだ。

 ホイールがAMGラインの20インチ仕様のため、乗り心地を少々損なうかわりに、路面のインフォメーションをより感じやすくなっている。自分のように日本の高速道路をゆったり100km/h巡行するぶんには必要ないが、ドイツのアウトバーンのようなところをハイスピードで走るならこのくらいの方が良いのかもしれない。

 そして4つ目。高速道路を走っていて思うのは、追従クルーズコントロール使用時のハンズオフ検知機能の向上である。前期型はトルク感応式のため、ほぼ直進のわずかなステアリング操作程度ではステアリングを握っていても感知されず、頻繁に警告表示が出てしまっていた。そのため、必要のないわずかなステアリング操作を定期的に行なう必要があり、自分としてはこの点を常々改善してほしいと思っていた。

 それが後期型では静電気容量式となり、ステアリング操作によるトルクを発生させなくてもステアリングを握っていると認識できるようになった。快適な高速道路ドライブに水を刺す警告表示がなくなり、とてもうれしい改善だ。

 ほかにも、シート表皮のリサイクル率のアップや、自動的にロービームとハイビームを切り替えるアダプティブ・ハイビームアシストが標準装備になったが、個人的にあまり必要性を感じていなかったせいか、言われた初めて気づいた。

まだまだ要望はあるが完成度が高いので
結局GLB後期型をお買い上げ

 最後に個人的な要望を挙げるとしたら、ステアリングヒーターの追加である。GLBは前席のシートヒーターは標準装備であるが、ステアリングヒーターは未装備。自分は冷え性なので、もうシートヒーターのないクルマには乗れない。シートヒーターやステアリングヒーターの装備は、自分のクルマ選びには大きな比重がある。

 本国仕様のAMGラインには追加されたようだが、日本仕様にもぜひ追加してもらいたい。 さらには後部座席にもシートヒーターを付けてほしい。

 試乗後、そんなことを思いながらハンコと印鑑証明を持ってヤナセに向かったのだった(※現在はもう後期型に乗っています)。

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