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人も荷物も乗って航続距離1000km超のメルセデス・ベンツ「GLB」はベストSUV

2024年09月08日 15時00分更新

ラリーチームの代表が絶賛するGLB
マイナーチェンジ版の魅力を探る

 ラリーチーム(ウェルパインモータースポーツ)を運営する筆者。ASCII.jpでも連載をやらせていただいて、ラリージャパンに参戦したり女性ドライバーをラリーに送り込んだりしている(ラリー連載「私→WRC」)。

 そんな筆者が新車で購入した(残価設定ローンだが)、愛車のメルセデス・ベンツ「GLB 200d 4Matic」が6月で最初の車検を迎えた。正直なところ、このクルマになんの不満もなく、燃費がとってもいいので、愛情は増すばかりである。

メルセデス・ベンツ「New GLB」

 とはいえ、3年で約6万km以上を走り、車両の消耗部品が気になるし、さらにメーカー補償であるメルセデスケアがなくなってしまうというのは、乗り換えのタイミングとしては良い時期であろう。そもそもメルセデスはリセールバリューもいいので、残価設定ローンが終わるたびに買い替えるのがオトクなのだ。

 このまま車検をとるのか、乗り換えるのか、今回は2023年11月にマイナーチェンジを迎えた後期型のGLBを試乗して検討してみたいと思う(取材時期は5月の車検目前))。

メルセデス・ベンツ「New GLB 200d 4Matic」の主なスペック
サイズ 全長4640×全幅1835×全高1700mm
ホイールベース 2830mm
車重 1800kg
エンジン 1949cc 直列4気筒 ディーゼルターボ
最大出力 150ps(110kW)/3400~4400rpm
最大トルク 320N・m(32.6kg・m)/1400~3200rpm
車両価格 637万円~

数あるSUVの中から
GLBを選んだ3つの理由

 まずは3年前にGLBを購入した理由を、改めて整理したい。

 まずは積載量が多いこと。最大の理由はここで、ラリーチーム運営に加えてGRヤリスのエアロパーツの販売をスタートしたため、何かとモノを積む機会が増えて、それまで乗っていたCクラスセダンでは手狭になってしまったからだ。そのため、ある程度の荷室の大きさは必須条件で、さらにラリーウィークになるとチームスタッフの移動に使われることもあり、乗車定員数が多く、車室も極力広い方が良い。

 しかし、大きすぎるのも問題で、普段の足として都内の狭い裏道をストレスなくドライブしたい。メルセデスでこれらを両立するのは7人乗りのコンパクトSUVであるGLBしかない。ほかに7人乗りSUVは「GLE」しかなく、日常使う道には大きすぎるし、価格も一気に跳ね上がる。新しいGLBは前期と同じ「GLB 200 d 4MATIC」の場合、637万円~。GLEは1268万円~とほぼ倍の価格なのだ。

 次に追従クルーズコントロールが優秀なのも、このGLBを選んだ大きな理由のひとつだ。ステレオカメラ+ミリ波レーダーの組み合わせは信頼性が高く、メルセデスは基本的にこの先進安全装備を全モデル共通で採用している。

 GLBの前に乗っていた「C180」もクルーズコントロールに頼り切った運転で3年間を過ごしたが、エラーを起こしたことは1度もなかった。そして、それはGLB 200dに乗り換えた3年間も同様。4MATIC(フルタイム四輪駆動)と相まって、ゲリラ豪雨のなかも安心快適。この絶大な信頼こそが自分をメルセデスしか選択させなくなったと言えよう。

 また、最近は少なくなってしまった高燃費のディーゼルターボエンジンも重要だ。若い頃は燃費の悪いラリーカーばかり乗ってきたが、ガソリンが高騰している近年はさすがにきつい。

 年間走行距離2万kmのそのほとんどを、自宅と群馬のラリーファクトリーの往復に費やすが、追従クルコンで優雅に走る関越道はリッター20km程度。街乗りでもリッター15km程度は走ってくれる。軽油満タンで表示される残走行距離1000kmオーバーはとても心強い。1800kgの車重でこの燃費は非常に優秀だ。

 以上のように、GLBは唯一無二のパッケージで代わる存在がない。そのため、今回の車検を機に乗り換える場合でも、やはりGLBが最有力候補なのだ。

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