なかなかしんどかった夏も終わって、人も猫も一段落の秋が近づいてまいりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
猫って面白いもので、冷房を入れていくらか涼しい部屋があるのに、蒸し暑い廊下で転がってたりするのである(冒頭写真)。思わずカメラを床すれすれに置いて、正面から撮っちゃったのでわかりにくいけど、別の日に上から撮った写真があるのでどうぞ。
猫は、夏は暑いからびよーんと伸びて少しでも表面積を広くして熱がこもらないように、逆に、冬は丸くなって少しでも放熱を避けるというけれども、夏の転がりっぷりを見てるとそうなのだなと思う。
さらに、納戸として使ってる北向きの狭い部屋に猫がよく昼寝に行くので、少しでも涼しくなるよう、昔猫好きの友人にもらったアルミプレートを置いてみた。ペット用の冷感アルミプレートで、ペット用の放熱板。どのくらい効果があるかわからないが、この上にいれば、いくらか涼しくて熱も放出してくれるらしい。
確かに……猛暑日はともかく、ちょっと暑いくらいの日は気持ちよさそうに使ってくれるので、いいのかもしれない。
というわけで、最近、新製品ネタが続いたので、息抜きにうちの黒猫「ミル」の話。
最初、黒猫がうちに来たとき、あまりにきれいな黒なので、逆に写真撮りづらいなと思ったのである。どれも同じような写真になるんじゃないか、と。うちの猫は大量に撮られることになる運命にあるからね。でも黒一色のおかげで、表情がより豊かに撮れるのがわかったのである。表情を作り出す目元や口元が際立つのだろう。
まず、真面目なときの顔。真面目なつもりはないだろうけど、なんかキリッとしてるよね。
次は、ちょっと不快な顔。なぜ、こんな顔をしたのか覚えてないのだけど、ちょっと面白い。
次は、獲物を獲るのに失敗して「あぎゃっ」となってる悔しい顔。
隙間から睨んでる顔。睨んでるかどうかは知らないけど。うちのミル、タオルや布団をかけても嫌がらず、むしろそのまま包まれちゃうのが面白い。
そして、今までで最高傑作だったのがこれ。長めの外出のあと、帰宅したらこんな顔で出迎えたのだった。
留守番なんてさせやがって、って鳴いたので、思わずiPhoneで撮った顔。目をくわっと見開いた表情があまりにかわいかったので。
ちなみに、この写真がなんか不自然なのは、部屋が散らかってるのをごまかすべく、背景を大きくぼかしたからです。部屋は日頃からキレイにしましょう。
単色の猫って、同じような写真ばかりになっちゃうかなと思ったけど、逆に表情の豊かさが際立って楽しいぞ、という話を、今年撮ったミルの写真で語ってみたのだった。
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筆者紹介─荻窪 圭
老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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