2025年日本国際博覧会協会は、8月28日、EXPO2025 大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)の「未来の都市」パビリオンの展示内容を発表した。
大阪・関西万博は2025年4月13日~10月13日に大阪・夢洲(ゆめしま)で開催される。シグネチャーパビリオン、海外パビリオン、国内・民間パビリオンを中心に毎日多種多様なイベントも行われる。開幕まであと227日。超早割一日券の販売は2024年10月6日までなので、即チェックしよう。
「未来の都市」は、会場西側のウォーターフロントに位置し、施設面積約4800m²(長さ約150m、幅約33m)、展示面積約3300m²と、大阪・関西万博の中でも大規模なパビリオンだ。博覧会協会の「共通展示」と、協賛12者の「個者展示」あわせて15のアトラクションで構成される。
パビリオンの展示演出テーマは「幸せの都市へ」。テーマ展示は「Super Time Lapse ~50億年 幸せの旅~」で、高さ5m、長さ92m、3層紗膜スクリーン×2面の映像で囲まれた、時空を超える「カービングビジョン」に、「Society 5.0って何だろう」をキーワードに、人類が誕生してから、社会が形成され、成熟し、Society 5.0の世界と、過去から未来につながる壮大な物語を「幸せ」の観点から映し出す。
続くコモン展示1は「Future Life Cube ~未来との対話~」で、明日のくらしを覗いてみよう。「未来の都市」の住民と「対話」しながら、日々の暮らしの中で生まれてくる、大小さまざまな幸せを感じ・考えることで、「未来の都市」を考えるきっかけとなる。歩くと突然3D空間が見える不思議な体験となる「3D Cube」が4つ並び、それぞれにストーリーが用意されている。
コモン展示2は、「CITY WALKER ~ゆめを見た・いまを見た~」Society 5.0 の都市探訪。特殊なロボットの頭部に搭乗して「未来の都市」を散策。巨大になったり、小さくなったり、空を飛んだり、地下に潜ったり、4つのロボットヘッドで多様なクリエイターが演出する未来の産業/社会を仮想体験する。
「Society5.0と未来の都市」
日立製作所、KDDI
未来の都市を人々の暮らしの視点から紹介。Society5.0の社会創造に向けた市民参加体験の取り組みを紹介する。
「未来は自分たちで変えられる」をコンセプトとし、未来の課題に対する解決策を来場者が自ら選択し、未来の都市がどう変わるのか体験できる。
来場者は、2035年の未来に住む子どもから、身近なテーマでのSOSを受け取り、ナビゲーターとともに未来の課題や選択肢について楽しく理解を深めながら、全員で考え解決策を選択。
アクションゾーンでは体を動かして参加できるゲームコンテンツで、一人ひとりの行動が都市の課題を解決に導き、未来の都市を変えられることを体験できる。
「環境・エネルギー」
日本特殊陶業、日立造船、IHI
さまざまな「循環」をつくることで、エネルギーの新しい恵みを創り出す。持続可能な地球への進化した取り組みを紹介する。
○日本特殊陶業
私達の提案する輝く未来への取り組みは、何処へでも、誰にでも持続可能な資源エネルギーを届ける「自律可搬型循環技術」。会場では、ナビゲーターが、水と空気の循環「CyclusNiterrium(サイクラスニテリ ウム)」を紹介。さらにバーチャル会場では、循環技術を宿した生命体が活躍する未来を冒険できる。
○日立造船
人と地球の「幸せな未来」を目指し、現在と未来、サイバーとフィジカル、人と地球とテクノロジー、それらをつなぎ融合させる象徴として、世界樹(world tree)を中心に配置。来場者は、世界樹に設置された体験装置(E-motion device)で、資源循環によって豊かな未来を生み出す4 つのストーリー(コンテンツ)を体験できる。
○IHI
「不思議な空飛ぶキューブ」に乗って、海の中から宇宙、そしてミクロの世界 を駆け抜ける、ドキドキの没入型映像を体験。地球と生命の源である水の循環と、これからの豊かさの源となるクリーンエネルギーの循環が続く未来へと旅に出る。
「交通・モビリティ」
川崎重工業、商船三井、関西電力送配電
人やモノが単に移動するだけでなく、移動シーンに環境貢献などの新たな価値が生まれ、重なり合っていく様子を紹介する。
○川崎重工業
人類には移動をすることで幸せを感じるDNAが存在する。川崎重工グループは、この「移動本能」を解き放つ、ひと・もの・こころを動かすサステナブルモビリティを具現化。より自由な移動を実現するパーソナルモビリティと、陸・海・空をまたぎ、より快適な移動を実現するマスモビリティを実物大で披露する。
○商船三井
究極の自然エネルギーである「風」を捉えて活用する、未来社会における船の可能性を提示。
洋上風からグリーン水素を創り、貯める、運ぶ、を兼ね備えた次世代船「ウインドハンター」のインタラクティブな演出と多様な映像で、船が生み出すムーブメント=風を体感する。
○関西電力送配電
地域社会の課題解決に資するプラットフォームとしてモビリティ・防災・観光等への用途が期待される「スマートポール」を展示。
未来の都市の建屋の近傍で、発電・AIカメラ等のスマートポールの実証を行うとともに、展示エリアでは、拡張現実上で自分自身のキャラクターを生成するなど、サイバー・フィジカル融合の展示を予定。
「ものづくり・まちづくり」
神戸製鋼所、青木あすなろ建設、小松製作所、CP コンクリートコンソーシアム
CO2 削減・資源循環・災害対策など、智によって社会課題に向き合い、自然との共生をかなえる取り組みを紹介する。
○神戸製鋼所
「未来の豊かさ」を創造していくための礎となる、ものづくり。KOBELCOグループは、変化し、つながり、掛け合わせて進化するものづくりを、3つのゾーンで表現する。テーマの異なる3つのゾーンを巡ることで、ものづくりの未来・可能性を実感いただく、インパクト&イマジネーション訴求型展示を体験できる。
○青木あすなろ建設、小松製作所
1970年大阪万博の翌年に誕生した水陸両用ブルドーザーが時代を超 え、水中施工ロボットとなり活躍する「未来の水中工事」を紹介する。会場ではメインスクリーン、コンセプトマシンの巨大模型、3Dディスプレイによる水中の非日常感の体験演出を行なう。
○CPコンクリートコンソーシアム
製造時から建設後もCO2を吸収し続ける次世代コンクリートを紹介。来場者はエアシップに乗って、地球温暖化の危機を乗り越えた未来と、地球温暖化が進んだ未来を滑空しながら、地球を救う鍵は「CP コンクリート」であることを体感できる。
「食と農」
クボタ
つくる人・売る人・食べる人をつなぐ食のバリューチェーンによって、命のみなもとを守り、行き渡らせる様子を紹介する。
食と農業を支えるテクノロジーはもちろんのこと、空間全体を使った映像演出とゲームを通じて、「未来につづく、地球と人にやさしいプラネタリーコンシャスな食と農業」を体感。最新の無人自動運転マシンも展示される予定。
「バーチャル未来の都市」
こちらは詳細は今後発表予定となるが、KDDIが万博会期中にバーチャルプラットフォーム上に未来の都市(バーチャル未来の都市)を構築し、パビリオンと違った体験を提供。
バーチャル未来の都市は、KDDIだけでなく、未来の都市の他の協賛者と共に構築していきます。バーチャル未来の都市への来場者はアバターとして街を散策し、協賛者の未来のテクノロジーに触れたり、街の住人と会話したりすることで、自分たちの生きたい未来を考えることができる体験を提供予定だ。
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