週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

今買うならSocket AM4とAM5のどっち? 圧倒的コスパのAM4が低価格ゲーミングPC自作の最適解

2024年08月31日 13時01分更新

 パフォーマンスを向上させつつ、発熱と消費電力を抑えた魅力的なCPUとなっているAMD次世代CPUのRyzen 9000シリーズ。この秋には、Socket AM5 CPU向けチップセットの第2世代となるAMD 800シリーズチップセットを採用するマザーボードの発売が予定されているため、ゲーミング、クリエイティブ問わず、新たなPCを組もうと考えている人におすすめのCPUと言える。

 そんなAMD Ryzenを使ったPC自作には、現行世代と前世代の2つの選択肢がある。現行世代は、Ryzen 7000/8000G/9000シリーズCPUと、対応するCPUソケットのSocket AM5を採用するマザーボード、DDR5メモリーを組み合わせ、総じて高めの予算が必要になっている。

 そしてもうひとつが、前世代となるRyzen 5000 CPUと、Socket AM4採用マザーボードで組むSocket AM4自作だ。人気ゲームタイトルの「Apex Legends」などを楽しめるPCを14万円台から組めるのが魅力。そんな低価格ゲーミングPC自作の最適解と言えるAM4自作の基本を改めて紹介していこう。

発売から7年以上経った今でも現役のSocket AM4対応CPUのRyzen 5000シリーズ。8月には新モデルのRyzen 9 5900XTと Ryzen 7 5800XTが追加されている

AM4自作の鉄板CPUとなるのが、8コア/16スレッドの「Ryzen 7 5700X」だ

AM4対応マザーボードは少なくなったが、まだ残っている。Ryzen 7 5700X、AM4マザーボード、CPUクーラー、DDR4メモリーで、5万円以下に収められる

CPUの型番の読み方などの基本中の基本からマスター

 AM4 CPUを選ぶ際のあれこれを説明していこう。基本として知って覚えておきたいのが、型番の読み方でAM4 CPUの型番は”Ryzen x 5×00 ××”となっている。

AMD Ryzenシリーズの型番は、4つのブロックにわけられる

 1、Ryzen=ブランド名、2、5/7/9=シリーズ名、3、5xx0=プロセッサーナンバー、4、末尾型番=タイプで、シリーズ名はRyzen 9が最も高性能で7>5と続く。

 プロセッサーナンバーも、数字が高いほど上位に位置し、これまで”5950”から”5500”までけっこう出ているが、実際に店頭で確認できるモデルは限られている。

 最後の型番末尾は、ゲームに特化した3D V-Cacheを搭載する”X3D”、性能重視が”X”、”XT”、Radeon GPUを内蔵したRyzen APUの”G”、”GT”といったところだ。

サハロフ佐藤のアキバ定点観測(8月17日調査分)。Ryzen 5000シリーズのAM4 CPUは、APUを含めて、13種類が店頭に並んでいる

 これでCPU型番の見方が完璧になるなら良いのだが、ひとつ注意点がある。それがサハロフ佐藤のアキバ定点観測(8月17日調査分)で、最低価格1万6800円が出ている「Ryzen 7 5700」だ。鉄板人気の「Ryzen 7 5700X」と同じ8コア/16スレッドで型番末尾から、”X”が取れただけと思ってしまうが、中身はRyzen APU(Ryzen 5000Gシリーズ)と同じコードネーム”Cezanne”になっている。

 そのためビデオカード向けのPCI Express x16スロットや、M.2スロットは、いま主流となっているPCI Express Gen4.0の下位となるGen3.0規格になってしまう。さらにL3キャッシュも、半分の16MBに減少する。使い方によっては選ぶのもありだが、”お!安い”と安易に飛びつかないようにしたい。

ショップによっては、コードネームや対応するPCIeを記載してくれている。いまAM4でゲーミングPCを組むなら、コードネーム”Vermeer”のRyzen 5000シリーズを選びたい

ASRock AM4マザーボードのスペックから抜粋。組み合わせるCPU(コードネーム)で、拡張スロットとM.2スロットの動作が変化する

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう