令和の時代に味わうフィルム撮影
”本格派ならではの価値"を味わえる、フィルムカメラの新製品「PENTAX 17」が欲しいんです
■めちゃくちゃレトロな風合いの写真が撮れました
それでは早速「PENTAX 17」で撮影した写真をご覧いただきましょう。詳しくは後述しますが、これらはカラーネガフィルム「FUJIFILM 400」で撮影した写真を現像し、データ化したものです。
まず色味ですがなんともレトロな風合いですね。牧歌的な被写体が多かったということもありますが、令和の時代に撮影された写真とは思えません。スマホのカメラアプリにも色味を変更するフィルターがありますが、なにも手を加えずこのような風合いになっていることに、本物ならではの価値があると感じました。
35ミリ判フィルム(36×24mm)の1コマの約半分(17×24mm)を使用するハーフサイズフォーマットのカメラということで、かなりボケた写真になるかと予想していましたが、フォーカスと露出さえ合っていれば鑑賞に堪える解像感を備えていると思います。
■使い勝手と、1枚あたりのコストは?
使い勝手は基本的に文句なし。上面に設置されているダイヤル、レバーの操作感は良好。これらをいじりつつ撮影するのは、手間はかかりますが、なんとも楽しいです。特に設定がピタリとはまって、いい写真が撮れたときの喜びはひとしおですね。
ひとつだけ慣れるのに時間がかかったのが、ゾーンフォーカスリングに記載されているアイコン。遠距離(5.1m~∞)、中距離(2.1~5.3m)、近距離(1.4m~2.2m)、至近距離(1.0~1.4m)、クローズアップ/テーブルフォト(0.47~0.54m)、クローズアップ/マクロ(0.24~0.26m)が用意されていますが、ちょっと覚えづらいです。結局、何度も説明書で確認しつつ、撮影していました。アイコンよりも数字を書いてくれたほうが個人的にはよかったです。
「PENTAX 17」をぞんぶんに楽しむのにハードルとなるのがフィルムの現像。筆者はさいたま市に住んでいますが、最寄りで現像できるのはヨドバシカメラくらい。(ほんの1~2年前にはハーフサイズフォーマットのフィルムを1時間ぐらいで現像してくれるショップが近所にありましたが、そこは残念ながら閉店してしまいました。)
現像した写真が受け取れたのは13日後で、現像代には2480円がかかりました。フィルム代が1800円だったので、72枚の写真を撮影するために4280円を要したわけです。1枚あたり59円。そう考えるとますます、1枚1枚、大事に写真を撮りたくなりますね。
もし「PENTAX 17」に限らずフィルムカメラの購入を予定しているのであれば、ランニングコストや現像にかかる時間を踏まえて検討することをオススメいたします。
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