10代女性の56%は「ここ1,2年でのネット動画の視聴時間が長くなった」
日本では約4人に1人が「スマホ利用時間が長くなった」「テレビ視聴時間は短くなった」と回答
4人に1人がスマホ時間が「長くなった」
スマホでSNSや動画視聴、支払いまでできるようになり、利便性はさらに増している。利用できるサービスが増えたことで、スマホの利用時間はどうなっているのか。NTTドコモ モバイル社会研究所の「2024年スマホ利用者行動調査」(2024年2月)を見てみよう。
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スマホ利用者を対象に、ここ1、2年でのスマホ利用時間の変化について聞いたところ、全体の4人に1人に当たる25%が「長くなった」と回答。各年代で女性のほうが「長くなった」割合が高かった。
男女とも10代は「長くなった」割合が高く、10代女性では約6割が「長くなった」と回答。ただし、このなかにはスマホを使い始めた人も含まれるため、スマホを持ち始める年齢である10代はほかの年代に比べスマホ利用時間が増えている人が多くなっていると考えられる。
ネット動画にテレビの試聴時間が食われる傾向
YouTube、Netflix、Amazonプライム・ビデオなど、いわゆるネット動画の視聴時間について、ここ1、2年でどう変化したかについても聞いている。その結果、全体の2割強が「長くなった」と回答した。
各年代で女性のほうが「長くなった」割合が高く、男女とも若年層ほど「長くなった」割合が高かった。10代女性では「長くなった」が半数以上と最多で、ほかの性年代では「変わらない」が多数を占めた。
地上波、BS、CSなどのテレビの視聴時間について同様に聞いたところ、全体の1割弱が「長くなった」、2割強が「短くなった」と回答し、短くなった割合のほうが高かった。
ただし、男女とも若年層のほうが「長くなった」「短くなった」ともに割合が高く、男性10代では「長くなった」14%、「短くなった」36%、女性10代では「長くなった」23%、「短くなった」35%だった。
ネット動画は自分の端末で好きな時間に見られること、無料もしくは定額で独自コンテンツが楽しめることから、若者を中心に人気は高まり続けている。そのため、視聴時間において、ネット動画にテレビが食われていることは間違いない。一方でテレビは、若者の一部を惹きつけることに成功しているようだ。
スマホやインターネットは、我々の生活を急激に変えつつある。引き続き、変化があればお伝えしていきたい。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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