第786回
Xeon 6は倍速通信できるMRDIMMとCXL 2.0をサポート、Gaudi 3は価格が判明 インテル CPUロードマップ
AI アクセラレーターGaudi 3の価格はOAM1枚当たり230万円少々
最後にGaudi 3の話になるのだが、実は連載768回からのアップデートはほとんどない。技術的な説明も新しい情報はほぼ皆無である。強いて言えば、連載768回の最後で4096 OAMがほぼGaudi 3の最大構成に近いのではないか? と書いたが、今回8192 OAM(1024ノード)の例が示されたというくらいである。
ビジネス回りでは、価格が公開された。昨今NVIDIAのH100 80GBが500万円前後(一時期は700万円と言われていたが、最近少し下がったようだ)に比べると半値以下である。この価格の安さとアプリケーションによってはH100以上の性能を出せるということで、性能価格比の高さを前面に押し出してビジネスを進めていきたいようだ。
ただ現状Gaudi 3の導入を検討している所に理由を聞くと「H100のリードタイムが長すぎて待てないので、H100の導入までのつなぎ」というケースがけっこうあるのだそうで、どこまで今後のビジネスにつながるか、やや疑問ではある。
また連載768回の最後にも書いたが、Gaudi 3の後継はFalcon Shoreで、これはXeベースになることを考えると、Gaudi 3からXeへの移行ツールなどでどこまでソフトウェアがそのまま利用できるのか未知数である。
そのFalcon Shoreのロードマップも怪しい(現在インテルの社内ではすべての製品のロードマップ見直しがかけられているという話で、Falcon Shoreが絶対に生き残るという保証もないらしい)のだが、だからと言ってGaudi 4が出るという話にもならないだろう。このあたり、年末までにもう少しクリアになるといいのだが……。
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