週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

シャープ「AQUOS R9」はデザインやチップの変更で評価が分かれたが、実機であらためて実力を検証した

2024年08月24日 12時00分更新

カメラは画素数の統一を図るも切り替えがやや遅い

 続いてカメラを確認すると、AQUOS R9の背面のカメラは約5030万画素/F1.9の標準カメラと、約5030万画素/F2.2の広角カメラの2眼構成。フロントカメラも約5030万画素/F2.2で、いずれのカメラも高い画素数に統一しているのが大きな特徴。標準カメラ以外の画素数が低かったAQUOS R8と比べると、大きく進化したポイントだ。

AQUOS R9

標準カメラで撮影した写真

AQUOS R9

広角カメラで撮影した写真

AQUOS R9

広角カメラの2倍ズームで撮影した写真

 ただ標準カメラはほかのカメラとは異なり、1/1.55インチのイメージセンサーを搭載するほか、AQUOS R8と同様にライカカメラが監修した「HEKTOR」レンズを採用。電子式だけでなく光学式の手ブレ補正にも対応するなど、最も力が入れられていることは確かだ。

 標準カメラを主体に撮影しながら、対応しきれない場面でほかのカメラを使うという使い方は基本的に変わらない。

AQUOS R9

基本的な撮影は最も性能が高い標準カメラを用いる形となる。設定でライカロゴのウォーターマークを付加することも可能だ

AQUOS R9

逆光下でもつぶれることなく、葉っぱの細部などもしっかり表現できている

 一方で気になったのが、「写真」モードで標準・広角ズームの切り替えにやや時間がかかることで、長い時は体感で2秒近くのタイムラグが発生してしまうのには不満が残る。「動画」モードでは同様のタイムラグが発生しないだけに、撮り逃しを防ぐためにも改善がほしい。

写真モードでは3つのズームボタンを利用できるが、広角カメラの「0.6倍」と、標準カメラでカバーする「1倍」「2倍」の切り替えにはやや時間がかかる

 またAI技術を活用した機能もいくつか追加されており、1つはAIが被写体の動きを予測して追尾する機能。被写体が一瞬陰に隠れても追尾を続けられるというもので、ソニーのフラッグシップモデル「Xperia 1 VI」もより高度な処理を用いて実現しているが、それよりも安価なAQUOS R9で同じような機能が実現ができているのには驚きがある。

AQUOS R9

動く被写体を追従してフォーカスを当て続けるだけでなく、被写体が一時的に隠れてもAI技術の活用でフォーカスが追従する機能が新たに備わっている

 そしてもう1つ、AIを活用した機能として注目されるのが、料理に映りこんだ影を除去する機能だ。実際に使ってみると、確かに影が目立たなくなるので便利だが、全体的に被写体が明るく写る傾向にもあるようだ。

AQUOS R9

影を除去する機能をオフにした状態で料理を撮影したところ

AQUOS R9

影を除去する機能をオンにして撮影したところ。影はかなり目立たなくなり、料理自体の写りもやや明るくなる

 また、動画に関しても「PROビデオ」モードが用意され、こちらを用いることで夜でも明るく撮影できる「ナイトビデオ」や、背景をぼかした「シネマティックビデオ」などの撮影が可能になる。動画撮影にこだわる人にもメリットは大きい。

AQUOS R9

「PROビデオ」の「シネマティックビデオ」を使えば、ポートレート撮影のように動画でも背景をぼかして撮影することが可能だ

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事