ソニーの新製品「ZV-E10 II」といえば、「VLOGCAM」シリーズの代表的なミラーレス一眼。VLOGCAMというくらいだから、カジュアルに動画を撮影するためのカメラなのだけど、小さくて軽くて猫AFも優秀で、猫散歩のお供にちょうどいいのだ。なので、今回はVLOGCAMだけど動画はありません。
上から撮ったり下から撮ったり片手で撮ったり……、猫を撮るときは何はなくとも猫優先なので、人間のほうが動いたり捻ったり転がったりするわけで、そういうとき、小さくて軽いのは正義だ。
まず手始めに、室内からってことで、いつもの「保護猫シェルター QUEUE」。ひょいっとモニタを開いて、床すれすれから真っ赤なトンネル越しに1枚。
個人的にバリアングル式モニタは好きじゃないけど、縦位置猫目線撮影のときは便利。ひゅっとしゃがんで、手からぶら下げる感じでレンズを向けたら、ちょうどペロッと舌を出してくれた。
標準のズームレンズが電動ズームで、カメラのズームレバーと連動してくれるので、コンパクトデジカメ感覚で使えて楽しい。
特に、こういうとき楽。
丸かごの中でちょこんと丸まってる姿がかわいかったのでカメラを向けてると、横からキジトラの子猫が「なんだなんだ?」ってテイでやってきたので、とっさにズームアウト。気になってのぞき込むキジトラと、びっくりしてるキジシロの姿が撮れたのだった。
続いて、カメラを持って外へ出よう。35℃クラスの暑さなので、外へ出ても猫は日陰で伸びてるだけなんだけどな。
いつも何匹か猫がいるスポットがあったのだが、1匹もいない。この暑さだからしょうがないよな、こっちも猫探してる場合じゃないしな、とあきらめかけたら木陰でつぶれてる“にゃつバテ”猫を発見。
風通しのいい日陰で、日が暮れるのを待ってたのであった。ダブルズームレンズキットの望遠ズームレンズをつけてたので、望遠でそっと撮る。
そして顔が見えるアングルに回って撮ったのが冒頭写真だ。こっちに気づいて目を開けたけど、暑いから動きたくないのでこれ以上近寄るなって顔をしてた。ええ、わかりますとも。
続いて、別の場所。車の下の日陰で、ぐでーっと“にゃつバテ”してたキジトラ。
その様子を撮ろうとしゃがんだら、車の下から出て、とことことこっちへやってくるではないか。よしよしと撫でてやったあと、こんなこともあろうかとバッグの片隅につっこんできた広角レンズに交換。想定外な場面でも対応できる小さな単焦点レンズって最高だ。
フルサイズセンサー用のシグマのレンズなのだけど、見てのとおり、ソニーの小型カメラに実に合うのだ。すごく近くまでピントが合うので、こういうとき最強なのである。
短くて寄れるレンズをつけて、親指シャッターで撮るという猫撮り技。
暑いのにわざわざ出てきてくれてありがとう。そして帰ろうと立ち上がると……おなかを砂利にくっつけてへちゃってる姿がツチノコっぽいのだった。“ツチノコ寝”と呼びたい。
ZV-E10 IIのようなカメラを持ち歩いてると、本格的にいろんな写真を撮るには心許ないところもあるけど、軽くて携帯性が高いカメラって、それだけで偉大だなと思うよね。
特に、体力消耗が激しい真夏はそう思う。
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筆者紹介─荻窪 圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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