先行販売価格は2万円台、Bluetoothスピーカーでおすすめはステレオペア
これは音がいい……と静かに興奮、米国ブランドKlipschの「Nashville」を聴く
米Klipsch(クリプシュ)のBluetoothスピーカー「Nashville」の先行販売が、クラウドファンディングサービス「GREEN FUNDING」で始まった。募集期間は9月30日まで。製品は10月から順次出荷する。
通常3万800円のところ、先行販売価格は2万9260円(5%オフ)。先着順とはなるが、Super Early Birdとして単体2万6800円(13%オフ)、2台セット5万2360円(15%オフ)での支援もできる。
約80年の伝統を持ち、全米トップシェアを誇るブランド
オーディオファンであれば、ご存知の方も多いだろう。クリプシュは創業1946年と伝統のある米国のスピーカーブランドであり、本国でのシェアも非常に高い。ホームオーディオやホームシアターを楽しみたい人に多くのスピーカーを提供しているほか、劇場での採用例も豊富だ。
技術に注力しているブランドで、自社設計・自社生産にもこだわっている。米国内に自社工場を持つため、製品の設計から製造までを一貫して手がけられる。こういった面でもレアなブランドのひとつと言えそうだ。
Nashvilleは、そんなクリプシュの精神が詰まったBluetoothスピーカーだ。小型で購入しやすい価格の機種であり、製品は米国設計/中国生産とのことだが、その音に対する姿勢は変わらない。クリプシュだから提供できる音の世界に、手軽に入っていけるスピーカーとなっている。
もちろんクリプシュならではの技術を採用し、厳格な音響評価テストを経て開発されており、聞くとそのサウンドは素晴らしい。というよりも、この筐体からここまで充実したサウンドが出ることに驚く人の方が多いのではないだろうか?
日本での発売は未定だが、クリプシュは「Music City Series」として、Nashville以外にも「Austin」や「Detroit」など米国の都市名にちなんだBluetoothスピーカーを展開している。「ナッシュビル」はカントリーミュージックの聖地として知られるアメリカ中部の音楽都市だ。クリプシュ発祥の地であるアーカンソー州ホープにも近い。
こうしたネーミングからもクリプシュがアメリカ発のブランドであり、そのDNAをが反映したサウンドを展開することへの自負の強さが伝わってくる気がする。
また、Music City Seriesシリーズの製品は国内でも年内の発売を目指して輸入代理店のKARAFULLが取り扱っていく計画だそうだ。
360度に音を広られる対向配置のドライバー
Nashvilleは約57mm径(2.25インチ径)のデュアルプレーンドライバーを本体に搭載。低音を増強するために約96×51mm(3.78×2インチ)のパッシブラジエーターも2機搭載している。
デュアルという言葉が示すように、ユニットは2台1組で使用。前方と後方に向けた対向配置にしている。音はスピーカーを中心とした前後=360度方向に広がっていく。ドライバー開発に際しては、サイズの制約を超えた重低音再生はもちろんだが、中高音を精密に再現できる点にも注意を払ったという。
ワイヤレス接続はBluetooth 5.3に対応。コーデックの詳細は記載されていないものの、iPhoneなどとAACで接続できるようだ。半径12mと接続範囲も十分で、IP67の防水防塵仕様(1mの深さで30分の耐水)となっている。
連続再生時間は24時間(充電時間は約90分)で、余裕のある長さと言える。USB Type-C端子は充電だけでなく給電にも使え、本体バッテリーからスマートフォンへのおすそわけ充電もできる。
また、複数台のNashvilleを連携させて使用することも可能。Broadcastモードとして10台以上のKlipschスピーカーを連動して再生できるほか、2台セットでステレオペアも組める。本体にはマイクを内蔵しており、着信時は接続したスマートフォンを介して音声通話も可能だ。本体サイズは幅178×奥行き78×高さ81mmで、重量は約970gだ。
クラウドファンディング期間中は、販売元であるKARAFULLの試聴室(東京・浅草橋)や、SHIBUYA TSUTAYA、蔦屋家電 二子玉川などで展示/デモを体験できる。筆者もNashvilleを取り扱っているKARAFULLのオフィスを訪問し、実機を体験してきた。
デモを体験できる場所や期間などの詳細はGREEN FUNDINGのページなどを参照してほしい。
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