楽天グループは、2024年度第2四半期(4~6月)決算説明会を開催。同社トップ(代表取締役会長兼社長最高執行役員)の三木谷浩史氏は、会見冒頭から楽天モバイルの好調ぶりを紹介した。
マーケティング費を除くと2024年Q2で黒字化
MNPで安定して純増を稼いでいる
8月7日時点で、MNO/MVNOを合わせた契約数は770万回線に(MNPでは726万回線)。特にユーザー獲得費用などのマーケティング費を除いた状態ではついに四半期単位で黒字化できたとする。
また、MNPによる契約者についても、2024年に入ってからは安定して純増を稼いでいる。MNPで加入するユーザーはメイン回線としての利用が想定されることから、ARPUの上昇にもプラスであるとする。解約率も加入当月の解約を除いた数字では1%強と他社並になっている。
プラチナバンドは当初予定より前倒しで基地局開設
ソフトウェアアップデートで5G基地局をMassive MIMO化
このMNPでの好調さについて、三木谷氏は「ネットワークを含めたサービスの質の向上」「わかりやすいワンプラン」の2点を理由として挙げた。
ネットワークについては、6月末に商用サービスをスタートしたプラチナバンド(700MHz帯)を都市部から順次拡大。2033年3月の時点で1万661局という総務省に提出した計画については、前倒しで開設していく。
また、(特に都心部で)衛星通信との干渉が減少したサブ6の5Gについては、基地局設備のソフトウェアアップグレードにより、8割超でMassive MIMO化。エリアが拡大するとともに、さばけるトラフィック量が大幅に増加。1セルあたりでは都心部で2.3倍になる。
楽天モバイルによる楽天エコシステム拡大の貢献についてもあらためて語られた。
楽天モバイル契約者は契約から23ヵ月後に楽天グループのサービスを平均で3.21個利用しており、これは非契約者の0.76個を大きく上回る。同時に各種サービスの利用額も非契約者と比べて大幅に高く、楽天モバイルの存在がグループ全体の利益を大きく押し上げているとして、その価値をアピールした。
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