若者ほどショート動画を好み長時間利用する
YouTubeショートやTikTokなどのショート動画が人気だが、実際どのくらい見られているのだろうか。LINEリサーチのショート動画に関する調査(2024年4月)を見てみよう。
ショート動画を普段どのくらい見ているか聞いたところ、ショート動画をほぼ毎日見ている人の割合は、10代で7割超、20代で約6割、30~60代では3~4割台となった。若い年代ほど割合が高くなっている。
おすすめの関連記事
大学生に「AIを使わないと完成しないレポート」を課してみる
1日の視聴時間は、「1日に1時間以上」が10代で約4割の37%と最も高かった。年代が上がるほどその割合は低くなり、40~60代では1割未満に留まっている。
20~60代では「1日に30分未満」の割合がそれぞれ2割強で最も高くなった。「週に1~3日くらい」見ている割合は、年代が上がるほど高くなっている。また、「ショート動画を見ていない」割合は、40代以上では2割超など、30代以上で高くなった。
若者世代はタイパ世代だ。短い時間で効率的に視聴できるショート動画は、若者の嗜好に合致しているのだ。その結果、若者ほどショート動画を好み、視聴時間も長くなる傾向にあるというわけだ。
ひまつぶしに手軽にスキマ時間で楽しめる
では、ショート動画を視聴する理由は何だろうか。
全体の1位は、「ひまつぶしになるから」で4割超に。60代を除くすべての年代で1位となり、若年層ほど割合が高くなった。なかでも10代女性では6割と高かった。
続いて、「スキマ時間で見られるから」「気軽/手軽に見られるから」「おもしろい動画が見られるから」「気分転換になるから」がそれぞれ2~3割だった。
「お気に入り/好きな人(推し)の動画・投稿を見るため」も10代で5位と、ほかの年代に比べて高かった。特に10代女性では、3割強におよぶ。10代では、「おもしろい動画が見られるから」も高かった。
また20代では、「次から次へと自動的に動画が流れてくるから」が5位に。若年層になるほど割合が高く、女性10代~20代では3割超となっていた。
ショート動画は、手軽に短い時間で楽しめる点が人気というわけだ。たとえばTikTokは、AIでユーザーが好みそうなコンテンツを自動的に表示してくるため、利用すればするほど自分が好きなコンテンツが楽しめるようになる。タイパよく手軽に楽しめるショート動画人気は、まだまだ続きそうだ。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
週刊アスキーの最新情報を購読しよう