7月13日と14日に恒例の「ポタフェス2024夏 秋葉原」が開催中だ。今回は出典数が136ブランドと前回よりも増えているという。会場は始まってすぐに通路がいっぱいになったほど人手があった。
今年の注目はやはりfinalか
finalでは新製品のSシリーズが人気で長蛇の列ができていた。Sシリーズはfinalが改めてBAドライバーにこだわったという新シリーズで、カスタムチューニングを施したBAドライバーを二基採用している。BAドライバーはいずれもフルレンジのモデルを二基並列に使用している。BAユニットによくあるような1筐体に2ドライバーのモデルではないということだ。
銀色のモデルが「S4000」でステンレス筐体を使用している。銅色のモデルは「S5000」で真鍮筐体を使用している。BAユニットは筐体が大事ということで2機種用意したそうだ。
音を聞いてみるとシャープさを基調とする普通のBAの音ではなく、ダイナミックドライバーに近いような厚みのある音色が特徴的で、BAドライバーに対する新たな取り組みを感じさせた。
また同ブースでは新製品である「VR3000」のワイヤレスモデルを有線モデルと並べてデモを行っていた。これはワイヤレスであっても音色や遅延も変わらないということを示すためだ。
実際に聴き比べてみたが、たしかに音色の違和感も少なく、特に遅延が極めて小さいのが印象的だった。このために独自コーデックを採用したドングルを採用し、20msという超低遅延を実現したという。「VR3000」は2万円弱の価格となるという。
またfinalブースでのサプライズは「Fusion-G」という新しいイヤーピースだ。これは外側がフォームタイプで内側がシリコンという二重構造を採用し、両者の良いところ取りをしようというものだ。
実際に試してみると使用する際にフォームのように指で潰す必要がなく装着でき、音質はフォームによくある高域の音質低下が感じられず、なかなか優れたものであった。
Dita Audioでは端子交換型のAwesomeプラグの特徴を活かしてプラグ交換でUSB-C用のアダプターを展示していた。音もなかなか良く、コンパクトでL字型の端子である点は優れたアクセサリーになると感じた。価格は4000円ほどだという。
iPhoneでLDAC伝送できるFIIOの「BT11」
エミライブースではLDAC対応ドングルのFIIO「BT11」が目を引いた。これはLDACとaptXの機能を持つドングルで、これを使用すればiPhoneでもLDAC対応ができるということになる。今までLDAC対応機器に指を咥えていたiPhone勢にとっては朗報になるだろう。
FIIOは今年ヘッドホンに注力する戦略を持っていて、それを反映したようにヘッドホンの新製品「FT1」が展示されていた。国内価格は未定だが米ドルで$150と安価な製品だ。音はパンチがあって楽器音再生の歯切れが良く、FIIOの上級機に繋がるような音質だった。
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