乗っ取った大量の機器をネットワーク化
Q:「ボットネット」ってなに?
A:サイバー犯罪者が、パソコンやIoT機器といったネットに接続された複数のデバイスをマルウェアなどを使って不正に乗っ取り、遠隔から操作可能にして構築したネットワークのこと。
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遠隔操作には、制御サーバー(C&Cサーバー)が利用される。サイバー犯罪者はボットネットを使ってDDoS攻撃を実行したり、大量のスパムメールやフィッシングメールを送信したりする。
また、感染したデバイス自体からもキーロガーなどを使ってオンラインバンキングのログイン情報をはじめとするユーザーの個人情報を窃取することもある。場合によっては、暗号資産のマイニングリソースとして悪用されるといったケースも確認されている。
ボットネットを使った悪行として有名なのが、2016年に主としてIoT機器を遠隔操作した「Mirai」ボットネットだ。約18万台のデバイスが史上最大規模のDDoS攻撃を実行したことで知られる。
攻撃時の最大スループットは620Gbpsに達したとも言われており、大手ECサイト、金融サービス、SNSサイトなど多くのサービスが影響を受けた。
ボットネットへの対策として、パソコンでは基本的なマルウェア対策がマストであるほか、IoT機器においては常に最新のファームウェアに更新しておくこと、さらにトラフィックをモニタリングして異常があればすぐ対応することが必要とされている。
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