国際ローミングが比較的安価にできる時代、台湾渡航の際にSIMカードより最優先でゲットすべきアイテムがある。それが、台湾の交通系ICカード悠遊卡(EasyCard)または一卡通(iPASS)だ。
交通系ICカード悠遊卡は台湾版Suica
悠遊卡は台北市を中心とした台湾北部で使われる交通系ICカードで、台北市とその周辺を囲む新北市、基隆市、桃園市、新竹市、台中市、宜蘭県などの台湾北部で利用されている。一方、一卡通は高雄市をはじめ、台南市、嘉義市、屏東県、台東市など台湾南部で利用されおり、日本のSuicaとICOCAの関係同様、相互利用が可能なためどちらも台湾全土で利用できる。
多くの方が最初に台湾で降り立つのは台北であることも考え、今回は悠遊卡で説明をさせていただく。悠遊卡は、日本の交通系 ICカードと同様、台北捷運(MRT)だけでなく、桃園機場捷運(桃園空港MRT)や臺鐵の名前で親しまれている臺湾鐵路(国営台湾鉄道)、各地域のバスで利用できるだけでなく、主要コンビニやスーパーでも利用可能だ。
さらに、レストランやいろいろなショップ、薬局などで使えるのに加え駐車料金やガソリンスタンドでの支払いにも対応。さらに病院や大学、行政機関での支払いもサポートしており、日本の交通系ICカードより幅広く活用されている。これら悠遊卡で利用できる店舗は公式Webサイトの「使用範圍」から地図に表示できるのだが、残念ながら英語サポートはされていない(日本語にも未対応)。
悠遊卡は空港の到着ロビーやMRTの各駅で購入できるほか、セブンイレブンやファミリーマートなどの主要コンビニのレジ脇にも置かれており、デポジット料となる100台湾ドルを払うことで入手が可能。もちろん利用をする場合はチャージが必要となる。チャージは空港の販売窓口やMRT駅でもできるほか、コンビニでもチャージができる。駅の券売機・チャージ機の多くは日本語にも対応してちるので、簡単にチャージできるはずだ。
ただし、COMPUTEXなどのイベント時は、会場が閉まった後のMRT駅では悠遊卡のチャージに長い列ができており、かなりの時間を要するようだった。そんなときはコンビニ利用がオススメだ。ただし、すべての店員が日本語や英語が分かるわけではないので簡単な中国語でのコミュニケーションは必要になる。
その際、日本人にやさしい台湾人のこと、悠遊卡とチャージしたい金額のお札を見せればチャージをしてくれる場合が多いが、それでもコミュニケーションがうまくいかない場合は「ジャー」("加える"の意味)と付け加えればたいてい通じる。多少、中国語がわかるのであればジャーのあとに金額を中国語で言えればさらにスムーズに対応してもらえるだろう。
悠遊卡の利用範囲はMRTだけではない、台北市内を網の目のように走るバスや、千と千尋の神隠しの舞台のもとになったっと言われる九份まで足を伸ばす際、長距離バスを利用するだけでなく、臺鐵を利用して効率的に旅を楽しむこともできる(確実に座って目的地に行くのであれば台北市内からのバスがオススメ)。
台北市内でも、台北駅から地元民に愛される饒河街観光夜市まで行くのなら、MRTを使うと乗り換え1回で25台湾ドル、所要時間30分弱かかるところが、臺鐵を使えば15台湾ドル、15分程度で最寄駅となる松山駅にたどり着ける。
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