パナソニックから、四角くて小さくて軽いフルサイズミラーレス一眼「LUMIX S9」が出た。
パナソニックのいいところは、小さくて軽いズームレンズも揃えてくれていること。気軽にカメラを持って散歩ってときは軽いにこしたことはないし、猫を撮るときは立ったりしゃがんだり捻ったり横向いたり……と、まあその相手に応じて柔軟に動くから、重いと疲れるのである。
というわけで、早速、S9で猫散歩だ。
晴れた日、近所のお寺へ写真を撮りに行き、ついでに猫を探す。
とても人懐こい猫が1匹住みついてるのだけど、境内は広いので会えるかどうかは運と猫しだいだ。この日はよく晴れて暑かったので、姿は見えず。まあしょうがないかなと思っていると、立入禁止の柵の向こうにちょこんと座ってるハチワレが。
おお、そんなところにいましたかと、柵の下の隙間から撮ろうと、モニタを開いてしゃがんで望遠レンズを向けると、こっちへ向かってくるではないか。
やがて目の前に現れ、どうするのかなと思ったら、低木のちょうど日陰になってるところを見つけて、ごろん。誘われてる気がしたので、レンズを広角側にし、右手で構えて左手で撫でてやる。こういうとき、軽いカメラはいい。
帰り際、ちょっと遠くから望遠で。日陰をうまいこと使ってるのがわかるというものだ。
さて別の日、別の寺猫だ。たまたま出かけた先が猫がいるお寺の近くだったので、ひょいと覗いてみるが、さすがに蒸し暑い昨今、涼しくて目立たない場所に隠れてるのだろう。
あきらめかけてると、お堂の脇にチャトラを発見。毛繕いをしてたので、じっと顔を上げてくれるのを待っていると、ひょこっといい位置に顔を出してくれたのである。すかさずシャッターですな。
この日は、LUMIX S9の「リアルタイムLUT(ルックアップテーブル)」機能を試そうといろいろ用意しておいたので、その中から赤とオレンジを強く出すオリジナルのLUTを使ってみた。
そしたら、チャトラというよりアカトラに。これはこれで面白いので、冒頭写真にしてみた。
もう1枚。ちょうど舌で鼻をぺろりと舐めた瞬間を撮れたので。
このように、LUMIX S9の売りのひとつが、好みの色表現を自分で作って撮れることなのだ。
最後は、LUMIX S9ならではのやつをいくか、というので猫自撮り。キットレンズの「20-60mm F3.5-5.6」は広角に強いので、モニタをひっくり返せば、膝猫自撮りもOKである。
気持ちよさそうにしてくれて、何よりである。
にしても、湿気がしんどい季節になりましたな。梅雨だから当たり前だけど、湿度が高いと体力も消耗するので、みなさま、特に重いカメラを持って歩き回っている方はご自愛を。
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筆者紹介─荻窪 圭
老舗のデジタル系フリーライター兼猫カメラマン。今はカメラやスマホ関連が中心で毎月何かしらのデジカメをレビューするかたわら、趣味が高じて自転車の記事や古地図を使った街歩きのガイド、歴史散歩本の執筆も手がける。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『古地図と地形図で楽しむ東京の神社』(光文社 知恵の森文庫)、『東京「多叉路」散歩』(淡交社)、『古地図と地形図で発見! 鎌倉街道伝承を歩く』(山川出版社)など多数。Instagramのアカウントは ogikubokeiで、主にiPhoneで撮った猫写真を上げている。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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