拡大して観察できる道具といえば、ルーペ。サッと取り出して使えるという手軽さは魅力ですが、作業用の工具として考えると、不満に感じる部分もあります。具体的には、ルーペを手に持つため作業に片手しか使えなくなる、拡大率が低い、顔を近づける必要がある、といったあたりです。
とくに困るのは、拡大率。多くは数倍〜10倍程度となるため、肉眼で確認できるものをはっきり見たい、という場合にはピッタリですが、目に見えない細かい傷や混入物を確認したい、というような用途には向いていません。
高倍率のデジタル顕微鏡が欲しい
こういった高倍率用途で使われるのは、ルーペではなく顕微鏡でしょう。とくにデジタル式の顕微鏡が多数登場しており、小型液晶を備えてスタンドアローンで動作するもの、スマホやPCと接続し、写真や動画撮影が可能なものなどがあります。
ひとつ気を付けておきたいのは、とくに低価格なものは、実際の解像度よりも高い倍率をうたうものが多いこと。デジタルズームで無理やり拡大しているものは細部がボヤけてしまい、大きく表示できる意味がないからです。また、スタンドが弱くてちょっとした振動で動いてしまったり、ピント合わせがシビアでイライラするといったこともあります。
観察に使いやすい高解像度、高倍率のデジタル顕微鏡がないかなと探して見つけたのが、スリーアールソリューションの「3R-MSUSB390」(実売価格10万5000円前後)です。
800万画素のカメラ搭載で4K解像度に対応、オートフォーカス可能、最大390倍ズームと、なかなか気になる構成です。
Windows PCからの利用が前提となっていますが、どんな使い勝手なのでしょうか。ということで、この製品を借りて試してみました。
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