機能面では全録の「タイムシフトマシン」など、レグザらしい機能を引き続き搭載。「おまかせ録画」「新ざんまいスマートアクセス」「シーンリスト」「みるコレ 番組ガイド」「番組こねくと」などの機能を通じて、録画した番組を観るだけでなく、録り逃しをなくす、録画した内容から観たいシーンを的確に探す、放送だけでなくネット配信サービスも横断的に探してテレビで楽しむといった機能を訴求している。
特に“推し活完全サポート”として、放送番組とネット番組を同時にチェックできるみるコレ 番組ガイドに“推し活リスト”機能を追加。推し活したいアイドル、俳優、アーティストなどを“パック”に登録しておくと、その人物の出演番組を自動で録画できるだけでなく、YouTubeやAmazon Primeビデオなどを横断検索。その際にはシーン単位で設定された詳細なメタ情報の検索もできるので、推しが出るCMを観たい、ワイドショーで紹介されたちょっとしたシーンだけをチェックできる。さらに推し活リストからパックを選ぶと、選択すると時系列のタイムラインでその推しが出演したコンテンツのリストが過去から未来に渡って確認できる。あなたの推しが出演する番組のスケジュールが完成するわけだ。
アニメなどのシリーズ番組で見逃した買いがある場合も番組こねくとで、ネット配信していないかを検索可能。番組こねくとには編集部もあり、話題になった番組の説明をチェックできるほか、エピソード順の一気見もしやすいUIになっている。
最近では、テレビの音声検索も主流になっているが、レグザでは「ボイスボタン」を使った音声検索で“推しの愛称”(ニックネームや略称)を使った検索ができるように改良を加えている。具体的には「ガッキー」(新垣結衣)などで、「転スラ」(転生したらスライムだった件)などの長い作品名に関しても新しい作品が出るたびに対応していきたいとしている。
TVS REGZAでは、高画質・大画面を自分で見たい番組を観ることに加え、そこにリーチできることが大事であると考えており、多岐にわたったコンテンツをしっかりレグザがつなぐことを目zしている。このあたりは、国内に根差したブランドであり、日本のユーザーの気持ちが分かるからできるきめ細かい仕様とも言える。
AirPlay 2やスクリーンミラーリングによるLINE通話やプレゼン機能、Z870Mに搭載したのと同等のゲーミング機能(ゲーミングメニュー)などを搭載。144Hzのリフレッシュレートにも対応する。このほか、Bluetoothリモコンへの対応や、有機ELのフラッグシップ機としては初の回転スタンドなども特徴だ。
テレビ市場では大画面化が進んでおり、いまや55V型は決して大きなサイズとは言えない。65V型が伸びていて、4Kテレビにおける占有率は3割を超えているという。画面サイズを絞ったラインアップも、フラッグシップモデルは65V型以上だろうというメッセージの表れ。また、Mini LEDバックライトを搭載した液晶テレビの市場も急速に拡大している。数年前であれば、コントラスト感や視野角などの問題から「65V型以上では、有機ELテレビしかない」と考えていたマニア層も多いだろうが、ワイドアングルシートやARコート、MiniLEDの制御など技術の進化によって、大画面の液晶テレビは有機ELに匹敵する高画質を得られるようになっている。一方で、ピーク輝度や全白の輝度は液晶のほうが出しやすい面もある。
こういった状況がある中、市場では有機ELテレビもMini LEDバックライト搭載の液晶テレビもどちらも重要ではあるが、レグザはそのどちらにも手を抜かず、真剣にやっていく姿勢を表明している貴重なメーカーでもある。映像処理デバイスを自社開発する点にこだわっているという点も含めて、やはり注目のブランドだ。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります