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ロードスター35周年記念車は出る!? 軽井沢のロードスターイベントで関係者が言及

2024年06月16日 12時00分更新

ロードスター

3000台以上の応募の中から
選ばれし1134台のロードスターが集結!

 梅雨間近に感じる5月25~26日にかけて、軽井沢駅前のプリンスホテルスキー場駐車場にて「軽井沢ミーティング2024」が開催されました。これはマツダ「ロードスター」のユーザー有志が1993年から開催している、年に一度の国内最大級ロードスター ファン・ミーティングです。毎年、数多くのロードスターのオーナーが全国各地から駆け付けています。

ロードスター

 今年も3000を超える参加希望者の応募から、抽選で選ばれた1100台を超えるロードスターが会場に集いました。ちなみに、オーナーの参加は2500名超。ロードスターは2人乗りですから、参加には愛車ではなく、新幹線で駆け付けたという人も数百人いたことになります。

 抽選を勝ち抜いた参加車両は1134台。その内訳は初代(NA)型が24.7%、2代目(NB)型が9.5%、3代目(NC)型が8.8%、そして現行の4代目(ND)型が57%。そのうち約42%が初参加のようです。

ロードスター

広島からはロードスターの開発主査である齋藤氏を筆頭に、約20名のマツダ社員がイベントにかけつけました

 近年の軽井沢ミーティングは、おおよそ天候に恵まれていましたが、今年も雨はなく、お天気は花曇りといったところ。ただし、5月の軽井沢は、さすがに都心よりも涼しくてTシャツやポロシャツでは厳しく、長袖&フリースという格好が正しかったようです。東京と同じ薄着での参加者は、かなり寒がっていました。

ロードスター

初代ロードスター開発前のプロジェクトにも携わった、カーデザイナーの俣野氏(写真中央)と、元ロードスター主査の貴島氏(写真左)のトークショーも実施されました

ロードスター

現在、ND型ロードスターの開発史の単行本を執筆中の山本氏(写真左)もイベントに参加しました

初代ロードスター誕生から35年!
トークショーでは記念車の話が飛び出した!

 そんな2024年の軽井沢ミーティングのトピックは、今年が「ロードスター」の誕生35周年を迎えるということ。これまでマツダは、1989年の初代ロードスターの誕生から、10周年、20周年、25周年、30周年という節目の年に、それぞれ限定の記念車を発売していました。ただし、今回のイベントでマツダが持ち込んだロードスターは、今年初旬にマイナーチェンジをした、いわゆる「ND2」と呼ばれる最新バージョンの2台。期待された限定車は登場しませんでした。

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現在のロードスターの開発主査を務める齋藤氏(右より2人目)。ファンからの質問に率直な答えでトークショーを盛り上げていました

ロードスター

午後のトークショーにてロードスターのデザインやカラーリングについて解説する、デザイン本部長の中山氏(写真中央)

 ただし、午後のトークショーにおいては、現在のロードスターの開発のリーダーである齋藤茂樹氏から「(35周年記念車は)出ます。近々報告できると思います」という力強い言葉も飛び出しました。台数限定ではなく期間限定のため、希望者すべてが手に入れることが可能なようです。

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マツダの公式オンラインショップで販売予定の「CROSS BODY BAG」。昨年の軽井沢ミーティングでのアンケートと元に、マツダのカーデザイナーがデザインを担当している

ロードスター

現在、進行中のNA型ロードスターのミニカーキット(約17台のセットで約20万円)の展示も行なわれていました

 また、同席していたマツダ デザイン本部長 中山 雅氏からは「(来年のイベントに並ぶ35周年記念車にサインしてもらうなら)金のペンを用意してください」という、記念車のボディーカラーのヒントも飛び出ました。さらにほかの開発メンバーからも「ちょっと懐かしさを感じるような魅力あるクルマにしたい」とのコメントも。大いに35周年記念車を期待させるトークショーとなったのです。

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復刻パーツの展示では、ブリヂストン社とエンケイ社によるタイヤ&ホイールの復刻開発秘話が展示されていました

ロードスター

会場には「35周年お祝い寄せ書きタペストリー」も用意され、たくさんの人が思い思いのメッセージを書き込んでいました

ロードスターを作った男たちによる開発秘話も

 午前中のトークショーには、初代ロードスターと、その開発前段階のプロジェクトにかかわった、カーデザイナーのトム俣野氏が、2代目と3代目ロードスターの主査である貴島孝雄氏とともに登壇。ロードスターの開発前史となる貴重な体験談を披露しました。

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イベント参加者にはお弁当が用意されています。写真は群馬県の名物である「上州御用鳥めし」弁当

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海外からの参加者もちらほら。写真は、香港とオーストラリアからやってきたオーナーズクラブの面々

 現行型(ND)ロードスターの主査であった山本修弘氏(元マツダ)もステージに顔を出し、現在は9月に発売予定であるロードスターの開発史「守るために変えてゆく(仮題)」の単行本の製作の最終段階であることを報告しています。

マツダコレクションの試作品が展示
20万円のミニカーセットは年内開発開始

 展示部門では、マツダのオンラインショップで扱われる「マツダコレクション」の試作品となる「CROSSBODY BAG」(今秋発売予定)がお披露目されました。また、初代(NA)ロードスターのミニカーセット企画(約17台を20万円前後)の進捗報告もありました。こちらは年内開発が目標になっているとか。

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地元の神社の神主によるお祓い。これも毎年の軽井沢ミーティングの恒例行事です

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左より、カーデザイナーのトム俣野氏、貴島氏、山本氏。ロードスター開発に関わった元マツダの重要人物が揃いました

 復刻パーツのコーナーでは、タイヤ&ホイール復刻を手掛けたブリヂストンとエンケイによる開発秘話と、当時のアフター品ホイールの復刻品などが展示されていました。

開発車もオーナーも35周年ありがとう!
感謝にあふれたイベントだった

 最後に、今年のイベント取材で最も印象的だったのは、主査の齋藤氏を筆頭に参加したマツダの人の多くが「35周年おめでとうございます」と口にしたことです。普通であれば、ロードスターを販売しているマツダに対して「35周年おめでとう!」とオーナーが言いそうなもの。それが、逆にマツダ側からファンに対して感謝を伝えたのです。

 そこで、ロードスターの主査であるマツダの齋藤氏に尋ねてみれば「それはもう、ロードスターはみんなのものだから。ファンのおかげで35周年を迎えることができたので」と答えます。デザイン本部長の中山氏も「作った人間からすると、作らせてもらえて、本当にありがとうございます」と言います。

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 ロードスターを愛するユーザーからすれば、作って販売を続けるマツダに感謝。そして、作り手であるマツダは、支えてくれるファンに感謝。そんな感謝に溢れる1日でした。

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