米国で話題のiMessage吹き出し問題 iPhoneはRCSに渋々(?)対応も吹き出しの色は変わらず
日本国内でメッセージングアプリと言えば、LINEが主流であるため、あまり気にする人はいないが、米国ではアップル標準のiMessageのシェアが高く、そこで表示される“吹き出しの色”が社会問題になることがある。
米国で使われることが多いiMessageでは
Androidとのメッセージのやり取りに難がある
iMessageでは独自の暗号化・プロトコルを用いてメッセージを送受信しており、写真や動画、グループ会話、既読表示、アニメーション効果などの多様な機能が搭載されている。そしてiMessage同士でメッセージを交換する場合は青の吹き出しで表示される。
また、iMessageでは他社のOS、具体的にはAndroidスマホとの間でもメッセージ交換は可能だが、その際は携帯電話時代から存在するSMS/MMSが用いられるため、機能面での大きな差異のほか、機能差があることがわかるように吹き出しの色が緑になる。その結果、仲間外れ、さらにはいじめにつながるケースさえあるとされる。実際、この件もあってか米国での若年層のiPhoneのシェアは年々上昇。調査会社によっては約90%といった数値も出ている。
この状況をグーグルは問題視。2022年頃からアップルに対し、新しい業界標準仕様の「RCS(Rich Communicatioin Services)」をサポートすることを求めるとともに、吹き出しの色の違いについて主張を続けてきた(「青と緑の吹き出しをめぐる、グーグルの(一方的な)対アップルのバトル」)。
結果として、ついにアップルはiOS 18でRCSをサポートすることになったが、基調講演内では特に触れられることもなく、吹き出しの色は緑であることが画像で示されている。RCSがサポートされ機能差が小さくなれば吹き出しの色はあまり気にされなくなるのだろうか? また、日本でも問題になるAirDropが次に話題になるのか、今後も注目と言えそうだ。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります