x86はバッテリーが持たないという迷信を過去のものにする
Lunar Lakeは「Snapdragon X Eliteを凌駕し、x86だが電力効率が良い」とインテルCEOが断言
Lunar Lakeは過去25年間で最もエキサイティングな瞬間
COMPUTEX 2025ではPanther Lakeがパワフルに動き出す
コンシューマー向けの発表としては、今年の後半にリリースが予定されているモバイル向けのプロセッサー「Lunar Lake」について言及。ゲルシンガー氏は「過去25年間で最もエキサイティングな瞬間。25年前にはWi-Fi規格が完成した」とし、「その約2年後、Centrinoが発売され、すべてのコーヒーショップやホテルにホットスポットが設置され世界が変わった」と過去の大きな変革について言及した。
ゲルシンガー氏は今の「AI PC」はこの変革に匹敵するものとし、「2028年までに全PCの80%がAI PCになると予想しており、インテルはその先頭に立っている。Core Ultraは、昨年12月の発売以来、すでに800万個のデバイスを出荷している」と語った。この流れをさらに加速させる起爆剤としての新プロセッサーが「Lunar Lake」というわけだ。
ゲルシンガー氏はLunar Lakeについて「CPU、GPU、およびNPU用の新しいIPブロックで、これにより、業界で最も多くの次世代AIが採用される。すでに80社以上の設計があり、20社のOEMが第3四半期に出荷と量産を開始する予定」と話している。
さらにゲルシンガー氏はLunar Lakeについて「次世代のLion Coveプロセッサーは、IPCが大幅に改善され、高いパフォーマンスを提供すると同時に、電力効率も劇的に向上している。すでに素晴らしいチップだったMeteor Lakeのほぼ半分の電力で高いパフォーマンスを実現している」と説明した。
そして「GPUもパフォーマンスが50%向上。それに加えて、最大48TOPSのパフォーマンスまで強化されたNPUで強力なAIコンピューティングパフォーマンスを実現できる」と話している。
またライバルと目されるクアルコムの「Snapdragon X Elite」を引き合いにし「CPU、GPU、AIのパフォーマンスにおいてSnapdragon X Eliteを凌駕している。特にプラットフォーム全体のAIパフォーマンスでは、120TOPSという驚異的な性能を発揮している」とアピール。さらに「Lunar Lakeは互換性の問題は必要ない、最高級のx86だ。すべての企業、すべての顧客、すべての過去の推進力と機能がシンプルに機能する」と協調していた。
さらに「x86は電力効率では勝てないと言う人が多くいる。Lunar LakeはMeteor Lakeよりも最大40%低いSoCパフォーマンスという前例のない電力効率を提供する」と、X86はバッテリーが持たないという迷信を打破するプロセッサーであると断言。「IPCイノベーションのフラッグシッププラットフォームであるLunar Lakeは、性能、互換性、アプリケーション、ソフトウェア対応、電力効率と比類のない組み合わせ。私たちはIPCにコミットしている」と話していた。
今後ロードマップについては、デスクトップ向けArrow Lakeを今年後半にリリースとのこと。Lunar Lakeの後継となるPanther Lakeについては、2025年にリリースと発表。ゲルシンガー氏は「COMPUTEX 2025では、Panther Lakeがパワフルに動き出す」と話しており、来年のCOMPUTEXもインテルの動きから目の離せない状況となりそうだ。
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