週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

近藤真彦が走った! 富士24時間レースの水素カローラで久々のレーサー復帰!

メーカーの垣根を越えて近藤真彦が
モリゾウチームの水素カローラで出走!

 5月24~26日に富士スピードウェイで開催された「ENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE 第2戦 NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース」、通称富士24時間レース。

 現在のところ日本で唯一の24時間レースとなるこの大会は、様々なサプライズに満ちていました。その最たるものが、日産系のSUPER GTチームを率いる近藤真彦さんが、トヨタ自動車の豊田章男会長、ドライバーネーム「MORIZO」選手率いるROOKIE Racingの水素カローラ「ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept」で参戦したことでしょう。

近藤真彦
近藤真彦

 近藤真彦さんは歌手、タレントとしてあまりにも有名ですが、自身もKONDO Racing Teamというレーシングチームのオーナー兼監督としてSUPER GTとスーパーフォーミュラに参戦しています。特にSUPER GTではGT500でリアライズコーポレーション ADVAN Z、GT300でリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rの2台を走らせ、GT300では何度もチャンピオンへと導いています。

 このように、今では監督としての印象が強い近藤さんですが、アイドル時代の1984年に富士フレッシュマンレースでデビューし、1988年から1993年まで全日本F3選手権(現在のスーパーフォーミュラライト)にも参戦しています。レースの師匠はなんと、元祖日本一速い男の星野一義さん。

 近藤さんはル・マン24時間レースにも参戦し、最高位は1995年にNISSAN GT-R LMでの総合10位。SUPER GTの前身である全日本GT選手権でも優勝経験があるなど、タレントのお遊びではない、ガチなレーシングドライバーだったのです。

近藤真彦

 そんな近藤さんは豊田章男会長の誘いにより、水素エンジンを体験すべくROOKIE Racingから水素カローラでの参戦となりました。その参戦に、日産は気前よく乗ってこいという許可を出しています。ただし、そこは日産の近藤真彦として、レーシングスーツなどは自身のチームであるKONDO Racing Teamのリアライズカラーで新調しています。

近藤真彦

16年ぶりの耐久レース出場
やっぱりハンドル握って走るのは面白い!

 決勝レースに先立って行なわれた記者会見で、近藤さんは約16年ぶりという耐久レース参戦に「星野さんや長谷見さんが、イベントなどで往年のマシンに乗っているのを見て、いい歳して~と思っていたんですが、いざ自分が水素カローラに乗ってフリー走行や予選を走ってみると楽しいし面白いんです。モータースポーツはやっぱりハンドルを握って自分で走るのが面白い」と興奮気味に語ります。そして「マッチ、意外と速いじゃん、と言われるとつい調子に乗って飛ばしてしまいます」とのこと。

近藤真彦

 「水素エンジンだし、貴重な研究マシンだから慎重にドライブしなくては……と思っていたら、トヨタのエンジニアの方々は、思いっきり走ってくださいというんです。壊してダメ出しして次につなげていくから、思いっきり走ってもらわないと困るらしいです」とトヨタの姿勢にも驚いていた様子。「クルマとしては本当にガソリンエンジンと遜色ない。言われなければ気が付かないレベル。燃料補給などで大掛かりな装置が必要なのは、つまりインフラの問題となるのですが、クルマとしては本当によくでき上っています」と近藤さん。

近藤真彦

 そんな近藤さんの予選タイムは2分2秒919。このタイムを見て「自分のタイムには満足しています。それ以上にMORIZOさんは本当に速いんですよ。忖度なしに。」と驚きを隠していない様子でした。

 その水素カローラ「ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept」はスタートしてから夜を迎えるまでは順調にラップを重ねて、近藤さんも16周を乗りましたが、夜を迎えるころにブレーキのABS制御のトラブルが発生し、何度もピット作業を繰り返していたためにナイトセッションをほとんど走ることができず、完走はしたものの周回数は332周となりました。

近藤真彦
近藤真彦

 しかし、新型液体水素タンクなど新たな技術革新でポテンシャルアップはかなり進んでいることから、今後のスーパー耐久ではもっと活躍してくれることなるでしょう。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります