povo2.0で開始された留守番電話サービス。留守電を必要とする人にはありがたいサービスだが、一方で不要という人もいる。また、オプションで申し込まないと関係ない話だと思いきや、デフォルトでオンになっているケースもある。
そこで、格安SIMで留守電がどうなっているのか、実態をまとめた。
留守電があると逆に問題になるケースも多くなっている
今回紹介する携帯電話の留守電サービスはネットワーク内にシステムがあって、留守電にメッセージを入れた方/聞く方の両方に通話料がかかるタイプのものだ。携帯電話の黎明期からあり、まだまだ圏外が多かった時代には重宝したという人もいるだろう。
最初はオプションだったが、NTTドコモ以外では無料で付くようになり、契約時に何もしなくてもサービスが使える時期があった(現在はauは有料、ソフトバンクも古いプランのユーザー以外は有料)。また、デフォルトでオンになっているケースもある。その場合、どうなるか。会話したくない相手にまで留守電に勝手にメッセージを残され、完全に無視するわけにもいかない。しかもメッセージを聞くと自分に料金がかかってしまうのだ。
特に最近は、機械を使ってランダムに電話をかけてきて、機械音声で営業やアンケートを求める電話が多くなっているように感じる。これが留守電に入ってしまうことがあるのだ。そうするとまったく必要のない営業電話を聞くためにこちらが料金を負担してしまうことになる。通話料は数十円であっても、手間がかかり、しかも料金負担まであるとなると憤りを感じるしかない。
必要な人にとっては有益だが、反対に不要な人にとっては百害あって一利なしとも言える留守電サービス。筆者の勘ぐりでは、NTTドコモ以外でサービスの無料化がスタートしたのは、当時は圏外が多く、それでは通話料が取れないので留守電に応答させ通話料を稼ぐためではないかとさえ思っている。事実として、当時の筆者は留守電サービスの分だけ通話料が増えていたからだ。
今なら圏外という状況がほとんどなくなったが、最近は呼び出し回数があまり多くなくても留守電に飛ぶようになっているため、電話に出なければ、すぐ留守電に入ってしまう。それがランダムにかけてくる機械音声の営業電話やアンケートならまだマシで、仕事の連絡などで「留守電に入れた=要件が伝わって了承された」と思い込む人だったりすると“厄介”でしかない。
格安SIMで有料オプションで用意されることが多いが
意図せずオンになってることも
格安SIMはシンプルなサービス内容であることが多く、留守電は頼まない限り、付いていないことが多いが、大抵は有料オプションで用意されている。5月20日に留守電が始まったpovo2.0(月330円)のような例が実は少数派で、残る留守電無しのサービスといえばドコモ「ahamo」が挙げられる程度だ。
サブブランドではY!mobileは留守電は最新プランの「シンプル2」を除いて、無料で付いてきて、開通時にデフォルトでオンになっている(UQ mobileは月330円の有料オプション)。また、楽天モバイルも無料で利用できる。
有料オプションの場合でも、加入時に勧められるセットオプションに留守電が入っていることも多く、LINEMOのように転送電話だけ利用したくても、留守電もセットになっていたりする。そのセットに入ると、留守電も最初からオンのケースがあるので注意が必要だ。
ソフトバンクMVNOの格安SIMだと、無料で留守電を使えるが
デフォルトでオンなので注意が必要だ
MVNOの格安SIMでも、多くのサービスは留守電は有料オプションとなる。しかし、有料なので申し込まない限り、関係ない話だと思っていると、そうではないこともあるから要注意だ。
筆者の調べた範囲では、ソフトバンク回線を用いたMVNOのサービスでは留守電が無料のサービスがあり、特にNUROモバイルはサイト上に「留守番電話サービスの解除はできません」と記されている(https://support.sonynetwork.co.jp/faqsupport/nuromobile/web/knowledge9339.html)。
mineoもソフトバンク回線は留守電が無料で付いてきてデフォルトでオンになっている。ただし、こちらは設定で解除が可能(https://support.mineo.jp/setup/guide/rusuban_denwa.html)。しかし解除していない場合は、20秒鳴らして出ない場合は留守電に飛ぶ仕組みで、それ以外の秒数にするには、一度転送設定で留守電を転送先にした上で秒数を設定するという面倒な作業が必要だ。
そして、変更できるといっても5秒から5秒単位で最大30秒まで。30秒鳴らされれば留守電に転送されてしまう。QTmobileやHISモバイルもソフトバンク回線での留守電はmineoと同様になっている。
留守電までの呼び出しの最大30秒が長いか短いかは、使う人次第でなんとも言えないが、このくらいの時間設定だと、機械音声の営業電話がそのまま留守電に入ってしまう。時間も金銭的にも迷惑な状況になりかねない。
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