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中国のガジェットレビューがメッチャまとも&有用になっていたのにはワケがあった

2024年05月26日 09時00分更新

国内市場が圧倒的に大きい中国
製品レビューのインフルエンサーに回るお金の流れも桁違い

 レビュー動画でフォロワーを集めてそのジャンルで知られるアカウントになれば、広告依頼で企業から声がかかることがあり、商品を借りて、より充実したレビューができ、しかも稼げるようになる。ガジェットに詳しくないインフルエンサーの美男美女も周囲のスタッフが台本を書くことでレビューする。

 ショップカウントであればさまざまな商品を比較したレビューを出すことで購入に繋げられる。しかも14億の人口を抱えるのでガジェットマニアでも、それ以外のマニアでも、絶対数が多く市場が大きい。中国のガジェットメーカーは日本でも頻繁に見るようになったように力をつけていて、本国の中国でガジェットマニアに声をかけ競争は激化した。ガジェットレビューは昔と異なり品質がフォロワー獲得、ひいては稼ぎを左右するとなり、レビュー依頼のお金の流れも桁違いに増え大きく向上したわけだ。

 ちなみにライブコマースなど動画での解説から商品購入の流れができてからは、PCパーツショップが動画配信を通し、自信を持って勧める自作パーツを組み合わせたショップブランドPCを販売するようになった。中国中の電脳街に構える店が動画でショップブランドPCを販売することで、全国的な信頼と価格面での競争が発生している。これまでは電脳街の実店舗でのショップブランド販売は騙されるなどと言われて不人気だったが、少しは立て直すかもしれない。

中国のガジェットレビュー

ショップブランドPCをライブコマースで販売している


山谷剛史(やまやたけし)

著者近影

著者近影

フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で、一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。書籍では「中国のインターネット史 ワールドワイドウェブからの独立」、「中国のITは新型コロナウイルスにどのように反撃したのか? 中国式災害対策技術読本」(星海社新書)、「中国S級B級論 発展途上と最先端が混在する国」(さくら舎)などを執筆。最新著作は「移民時代の異国飯」(星海社新書、Amazon.co.jpへのリンク

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