若い女性はSNS疲れの傾向あり
意外にも「1日1時間以上利用するSNS」がない人は生活満足度が上がる!?
女性に多い「SNS疲れ」
Z世代はSNSの利用率・利用時間ともに長いが、それによってどんな影響を受けているのか。CCCMKホールディングス株式会社の「Z世代のSNS利用実態や生活満足度との関係性」についての調査(2024年2月)を見ていこう。
「気になったものはすぐにSNSで検索するか」という質問に対して、「非常にあてはまる」「ややあてはまる」と回答した割合は、学生(高校)/女性で79.2%、学生(大学・大学院など)/女性で70.5%と、特に学生の女性に多い傾向にある。
「SNSやインターネットの情報を見ていて疲れることがあるか」について聞いたところ、これも女性の回答が高くなっている。女性は検索ツールの1つとしてSNSを活用しているが、いわゆる「SNS疲れ」を感じている人も多い傾向にある。
若い女性に人気のInstagramやTikTokなどのSNSでは、加工画像やキラキラしたリア充投稿が目立つ。自分の姿形や生活と比較することで、疲れを感じていると考えられるのだ。
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Z世代は動画系SNS利用率・利用時間が長い
平日のSNS利用について聞いたところ、Z世代のすべてのグループで「YouTube」が利用率9割以上となっており、1日1時間以上利用している割合は57.2%と、ほかのSNSと比べて最も高い。
「TikTok」はほかのSNSと比べると利用率は51.5%と低い一方、利用者のうち1時間以上利用している割合は41.7%であり、Z世代全体で「YouTube」に次いで多くなっている。Z世代は動画系のSNSの利用時間が長くなる傾向にある。
1時間以上利用するSNS「なし」が満足度最大
Z世代全体で1時間以上利用しているSNSが「なし」は29.0%で、残りの71.0%はいずれかのSNSを1時間以上利用している。また、1時間以上利用しているSNSが2つ以上ある人は、男性よりも女性のほうが多くなっている。
「1時間以上利用しているSNS」の数別に生活への満足度を分析したところ、1時間以上利用しているSNSは「なし」という回答が、最も現在の生活への満足度が高い結果となった。
SNSは情報取得や連絡、交流などさまざまな用途で使われる。しかしSNSばかり見てしまうと、情報に踊らされたり、自分と他人を比較して落ち込んだりなど、SNS疲れにつながることもある。SNSはハマりすぎず、あくまでツールとして使うことで生活の満足度も上がりそうだ。参考にしていただければ幸いだ。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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