山根博士のグロスマレビュー
6万4000円の低価格折りたたみスマホ「Blackview Hero 10」は普段使いなら問題ナシで使いやすい
タフネススマートフォンを主に展開しているメーカー「Blackview」から、縦折りスタイルのスマートフォン「Hero 10」が発売になった。これまで折りたたみスマートフォンは大手メーカーだけが手掛けていたが、中堅メーカーからもついに製品が登場する。しかも価格は日本円で7万円を切る。
折りたたみスマートフォンをより多くの人に届けようとするBlackviewの戦略モデルをテストしてみよう。
価格を抑えるために5G非対応の4Gモデル
Blackview Hero 10はチップセットにMediaTekのHelio G99を搭載する4Gモデル。メモリーは12GB、ストレージは256GBを搭載している。今回テストしたモデルのカラーはパープル(紫)だが、かなり薄い色合いで、ピンクに近いカラーと感じた。表面はヴィーガンレザー素材のようで、ソフトな感触は好感が持てる。外側には円形のアウトディスプレーも備えている。価格は日本円で約6万7000円でグローバル向けに販売中だ。SIMフリー版では今のところ最安値となる(Libero Flipは6万3000円だがキャリア割引での値段なので)。
ヒンジ部分には「Blackview」のロゴも入っている。ヒンジはメーカーによると25万回の開閉に耐えうる設計になっているという。片手で開くことは困難だが、それだけヒンジがしっかりした構造になっていることがわかる。なお、フレームもパープル色仕上げで、全体的にカジュアルな雰囲気を出している。女性にも受ける色合いだろう。
背面はロゴなどのないスッキリとした仕上げ。このまま机の上に置いても、これがスマートフォンと気が付く人は少ないかもしれない。本体重量は198gと、最近のスマートフォンとしては一般的な重さだろう。
本体右側面には電源ボタンとボリュームボタンを備える。閉じたときもほぼ隙間はなく、価格が安いからと言ってフォルダブルディスプレーに一昔前のものを使っているということもないようだ。フレームの角を落とした形状なので、握りやすい形状にもなっている。バッテリーは4000mAhで45Wの急速充電にも対応する。
開くと6.9型のディスプレーが現れる。開いたときの大きさは約75.47×168.99×8.08mmだ。ヒンジ部分には若干スジが見えるものの、使っていて気になるほどではない。メインカメラはサムスン製の1億800万画素広角を搭載、サブの超広角カメラは800万画素である。フロントカメラは3200万画素と十分に高画質だ。
また、裏側から見ると、本体カラーと相まって全体的に上品なデザインにも見える。
一般的な使い方なら閉じたままでも十分
4Gスマートフォンとしては、現時点で最上位クラスのチップセットを搭載しており、一般的な使い方をするぶんには問題はなさそうだ。画面のタッチやスクロールも、SNSや検索などをするぶんには十分快適に動作してくれる。
むしろこのモデルは、折りたたみ型であることがどれだけ使いやすいのかにフォーカスして評価するべきだろう。閉じたままでもアウトディスプレーでは「時計」「音楽プレーヤー」「天気予報」「健康アプリ」「通知」「カメラ」「通話」が利用できる。スマートフォンの操作すべてを行なうことはできないものの、日常的によく使う機能はある程度網羅されている。
アウトディスプレーサイズは非公開だが、スマートウォッチと同等のことができると考えるといいだろう。タッチ操作に対応しており、左右にスワイプすることで各ウィジェットを切り替えできる。
カメラは1億800万画素カメラ・静止画のみ対応。超広角や動画への切り替えはできない。それでも本体を開かずメインカメラで写真が撮れるのは便利だろう。画面下の白い点かボリュームボタンを押すことでシャッターを切れる。
アウトディスプレーの時計表示は、文字盤の種類や色などを変更できる。このあたりもスマートウォッチ感覚でカスタマイズできるわけだ。デフォルトでは文字盤は24種類がプリインストールされている。今後文字盤種類の追加や、使えるウィジェットが増えることにも期待したい。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります