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簡易水冷はもう必要ない!? 漆黒のbe quiet!製空冷CPUクーラーがスゴすぎた

2024年05月28日 11時00分更新

Dark Rock Pro 5はTDP最大270Wに対応、120mmと135mmのPWMファンを搭載

 Dark Rock Pro 5は、Dark Rock Eliteと共通するスペックも多い。とくにヒートシンク部分については同等だ。トップカバーも搭載するが、こちらはRGB LED非搭載。中央に位置する135mmのPWMファンがSilent Wingsで、外側には120mmのPWMファン(Silent Wings 4)を採用している。これに合わせて、外観のデザインもマザーボード上のメモリーとのクリアランス(部品間で確保する必要のある“すき間”)も異なっている。

大型でも物理的干渉を抑えた「Dark Rock Pro 5」

 Dark Rock Pro 5の対応CPUソケットは、LGA1150/1151/1155/1200/1700およびAM4/AM5。ヒートパイプは6mm径×7本。CPU接触面のサイズは45×40mmだ。対応TDPは最大270W。

 トップカバーはRGB LED非搭載ということもあり、中央部を含めたトップ全体のカバーとなっている。Dark Rock Elite同様にマグネット式のため着脱しやすい。トップカバーの下にはPerformanceモード(Pモード)、Quietモード(Qモード)の切り換えスイッチがある。

RGB LEDを搭載しないため、トップカバーのデザインはDark Rock Eliteと異なっている

トップ全体がカバーになっている

 サイズは136(W)×145(D)×168(H)mmでDark Rock Eliteと同じ。もっとも外側のメモリースロットにかぶる点も同じだが、Dark Rock Pro 5は外側に120mmファンのSilent Wings 4を採用しているため、少し高さのあるメモリーでもファンの位置を変更することなく組み合わせ可能だ。そしてより高さのあるメモリーを組み合わせた時のオフセット量も少なくて済む。この点で、Dark Rock Eliteよりも組み合わせ可能なPCケースの選択肢が増えるだろう。ファンのオフセットは一般的なクリップ式だ。また、135mmファンと120mmファンのどちらもツールフリーで着脱できる。

135mmファンと120mmファンはツールフリーで着脱可能だ

メモリースロットを4つすべておおうサイズ感はDark Rock Eliteと同じだが、その下の空間の高さはこちらのほうがゆとりある

高さのあるヒートシンク付きメモリーを組み合わせる際、オフセットしたとしてもDark Rock Eliteと比べて少量の突き出しで済む。PCケースとの相性も生じにくくなる

 ファンの仕様については、外側の135mmファンはSilent WingsなのでDark Rock Eliteと同じ。ただし回転数は、Pモードで最大1700rpm、Qモード時で最大1300rpmとなる。最大風量は68.7cfm、最大静圧は1.82mmH2O。また、120mmファン側のSilent Wings 4はPモード時で最大2000rpm、Qモード時で最大1500rpmだ。最大風量は52.5cfm、最大静圧は2.48mmH2O。

135mmファンは最大1700rpmでDark Rock Eliteよりも低回転

120mmファンは最大2000rpmで、135mmファンよりも高回転

 Dark Rock Pro 5は、Dark Rock Eliteと共通する部分は多いものの、メモリーやPCケースとの相性問題を抑えられる設計がうれしいポイントだろう。

マザーボードに搭載する際のフレーム構造は共通

 Dark Rock EliteとDark Rock Pro 5の組み立ての手順は共通となっているため、ここでまとめて説明しよう。両製品にはそれぞれロングドライバーが1本付属するので、別途工具を用意しなくても装着できる。

付属品一覧(Dark Rock EliteとDark Rock Pro 5共通)

 また、インテルのLGA対応CPUソケットに装着する際はバックプレートの組み立てが必要だ。バックプレートとバックプレート用ネジ、Oリングという3つのパーツで構成されている。

バックプレート式を採用

 バックプレートをマザーボードに装着したら、表面からナットで固定する。続いてナットの上にマウンティングプレートを載せ、上からネジで固定する。マウンティングプレートの中央にもネジ穴があるので、CPUクーラー本体を載せて中央ファン下にあるネジを締めれば固定できる。中央ファンを戻し、カバーを戻せば完成だ。

表面からナットでバックプレートを固定、マウンティングプレートを渡してナット部をネジで固定する

マウンティングプレート中央のネジ穴にCPUクーラー本体を固定すれば完成だ




 

 バックプレートの組み立てはひと手間かかるが、Oリングを用いていることで組み立て中にスルッと抜け落ちることなくほかの方法と比べてストレスが少ない。中央ファンがツールフリーなところも手軽だ。中央ファンのフレームもパチっとはめるだけでよく、トッププレートもマグネット式のため手間(工数)が少ない。大型空冷CPUクーラーは組み立てが難しいイメージを持つ人がいるかもしれないが、Dark Rock EliteとDark Rock Pro 5はそうした心配は無用なのだ。

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