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安さには裏がありますね

中国乗り継ぎの飛行機で帰国が危ぶまれる事態に!? GWに体験したOTA経由の格安航空券トラブルとは

2024年05月08日 07時30分更新

文● 中山智 編集●こーのス

代理店(OTA)経由でチケットを取ると
トラブル時に大混乱となる場合も

 もうひとつの懸念事項は、代理店販売で購入できるチケットということ。これが今回大きなトラブルを招く結果となりました。まず、当初予定した復路便のうち、中国国内を移動するフライト「5月1日:MU2766 長水国際空港(昆明)→禄口国際空港(南京)」が欠航となったことが混乱の始まりでした。

 飛行機の欠航はあることなので仕方がありません。しかし中国東方航空が、旅行予約サイト「Trip.com」を経由して提案してきたのが「5月1日:MU5877 長水国際空港/17:00発→南京禄口空港/19:35着」の振り替え便でした。この便だと、バングラデッシュのダッカ・シャージャラル空港発の便は、中国の昆明長水空港に19:30到着となり、そこから搭乗すべき昆明長水空港発の飛行機は、約2時間半前に飛び立っています

中国乗り継ぎビザ免除制度

当初のスケジュール。それぞれの乗り継ぎ時間はじゅうぶんにありました

中国乗り継ぎビザ免除制度

提案された振り替え便は、最初の便が到着する前に出発する、乗り換えできないスケジュールに。なぜこれを提案してくるのか理解できない……

 ダッカ・シャージャラル空港から成田空港まで、通しで購入しているチケットなのに、そもそも乗り継げない便を提案してくること自体がおかしな話です。中国東方航空の問い合わせ窓口で確認したところ、同社では欠航時の振り替え便については、前後の乗り継ぎを調べず自動振り替えで対応し、もし問題があればそのときに再度対応するシステムにしているとのこと。

 航空会社都合の欠航で利用者がわざわざ手間をかける必要があること自体、納得はいきませんが、とりあえず航空券はTrip.com経由で購入しているため、Trip.comに連絡して、振り替え便のアレンジをお願いすることとしました。……が、ここからが大変でした。

 最初に問い合わせると「5月5日の便しか空きがない」との回答。そこでTrip.comに提案された「5月5日 ダッカ発-昆明経由-成田着」という便で変更をお願いします。予定より4日遅れの便ですが、自分としても乗り継ぎが1回減るので、旅程的にはラクです。

 ところが変更をお願いしてから数時間後、中国東方航空側から「変更はキャンセルになった」との連絡が来ました。これを皮切りに、Trip.comの提案通りに変更をお願いしては、中国東方航空側にキャンセルされ続ける、といった地獄の流れが始まります。

■実際に起きたフライト変更の流れ

変更1回目:5月5日発の便を申請(ダッカ発-昆明経由-成田着)

中国東方航空側でキャンセルの連絡あり

変更2回目:5月5日発の便を申請(ダッカ発-昆明経由-南京経由-成田着)

中国東方航空側でキャンセル。変更は当初の搭乗日から3日以内が条件のため。

変更3回目:5月2日発の便を申請(ダッカ発-昆明経由-南京経由-成田着)

5月2日発の昆明→南京の便が欠航でキャンセル。再度、乗り継げない便を提案される。

変更4回目:5月3日発の便を申請(ダッカ発-昆明経由-南京経由-成田着)

変更をお願いした直後にTrip.comから連絡、「問い合わせしているうちに埋まった」とキャンセル

変更5回目:5月4日発の便を申請(ダッカ発-昆明経由-南京経由-成田着)

フライト確定

 結果、フライトルートは当初と同じでありながらも、予定から3日遅れのフライトとなりました。とはいえ、さすがに3日後の便はちょっと納得ができません。旅行中はGWの前半で中国東方航空の窓口が営業していなかったこともあり、Trip.comとのやりとりを重ねて5月4日の便が確定した後、あらためて中国東方航空に連絡をしてみたところ、「このケースであればルートを変更し、日本に直接帰国する便への振り替えができた可能性もあった」との回答。(ただしこの回答は後日、「間違って伝えた可能性がある」と別の担当者から言われました)

 (次ページ:終わらない申請→キャンセル地獄が続く)

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