ASUSが、クリエイター向けのProArtシリーズや、配線を背面に隠せる新製品Back-To-the-Future(BTF)シリーズなど、次世代の自作PCを体験できるイベント「ASUS NEXT GENERATION CUSTOM PC」をLIFORK AKIHABARA IIで開催した。
マザーボード背面にコネクター類を配置した
新シリーズ「Back-To-the-Future」
BTFシリーズは一般ユーザーに対して初披露となるため、会場には多くの自作マニアが詰めかけた。マザーボードの背面にコネクターを配置し、配線を隠せる新しいコンセプトの製品だけに、熱心にプレゼンに耳を傾ける人が多かった。
なお、BTFシリーズの詳細は発表会の記事で詳しく説明しているので参照してもらいたい。
第7世代Coreを使っている人はそろそろ買い替え時期
第14世代Core i7とBTFシリーズで新しいPCを自作する良いタイミング
トークセッション「GWに組むならこの構成がいーんじゃない?PC DIY最前線対談」ではASUSのジョージこと市川氏が、テクニカルライターのKTU氏と自作PCアドバイザーのモリケン氏をゲストに招き、熱いトークを繰り広げた。
KTU氏によると「第14世代のCore i9は熱処理が大変でけっこう暴れ馬なのでかなり上級者向け。(GWに自作するなら)Core i7とGeForce RTX 4070 SUPERあたりがベストチョイス」とのこと。
モリケン氏も「Windows 11は第7世代Core以下はサポートしていないので、第7世代Core以下を使っている人は買い替えるタイミング」とコメント。GWにBTFシリーズで自作することを促した。
イベントの最後には、来場者が実際にBTF製品を使ってPCを組み立てられる体験会が実施された。初めて触る裏配線に特化したマザーボードやビデオカードに戸惑いながらも、実際に組み立てたら面倒なケーブル配線が、従来の自作よりも容易であることを実感するなど、来場者にとっても収穫が大きかったようだ。
BTFでPCを組む場合は、PCケースもBTF対応製品でなければならないなどの制約もあるが、それでも配線を見せずに美しいPCが作れるメリットのほうが上回るという来場者の反応が多かった。
ただし、まだ製品の数が少ないので、選べるパーツの選択肢が少ないという指摘も当然あった。なお、ASUSによるとビデオカードの電源をマザーボードのスロットから供給する技術は、あえて特許を取得していないとのこと。他社が真似て同じ仕様が市場に出回ることも期待しているという。
今後各社からBTF対応製品が増えていけば、デスクトップPCの主流がBTFシリーズのような裏配線方式に取って代わる可能性は大いにあると感じた。
なんと隠し玉があった!
ビデオカードを簡単に外せる新機構に来場者ビックリ
今回BTFシリーズを解説するステージセッションで、「PCIe Slot Q-Release Slim」という新技術の説明があった。ビデオカードを取り付けると自動でロックが掛かり、外すときはカードを傾けるだけで外せるというもの。
これまでビデオカードを外すときは、割り箸などを突っ込んでラッチを押し上げたり、マザーによってはボタンを押してロックを解除する必要があった。この面倒な作業をすべて廃し、簡単にビデオカードを外せる機構となる。
これにはゲストのモリケン氏もKTU氏もビックリ。来場者からも「今日一番驚いたのはBTFよりもこの機構だった」と言う声があがるほど反響が大きかった。BTFマザーだけでなく、普通のマザーボードにもぜひ採用してほしい機構だ。
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