Snapdragon X Eliteは3モデル、Plusは1モデルです
QualcommがWindows PCの新世代CPU「Snapdragon X」のラインアップを公開 = 最上位と下位の性能差は1.3倍!
Qualcommはオンラインで発表会をおこない、「Snapdragon X」シリーズの下位モデル「Snapdragon X Plus」とともに、全体のシリーズ構成(SKU)を公開した。
「Snapdragon X」はWindows PC用の新しいCPUで、昨年10月の「Snapdragon Summit 2023」にて、上位モデルの「Snapdragon X Elite」が発表となっており、今年の5~6月に、搭載ノートPCの発売が期待されている。
発表会のタイトルは「The PC Reborn」で、「Snapdragon X」の内蔵NPUは現行ノートCPUとしては最高クラスなので、インテル&AMDに続く第3のCPUとして、PCが「生まれ変わる」のだというメッセージである。
「Snapdragon X Elite」は3、「Plus」は1モデルを公開
AI性能を決めるNPUは全モデル45TOPSを固持
CPU名の2ケタ数値が性能を表す
「Snapdragon X Plus」とともに公開されたSKU表によると、Eliteは3モデル、Plusは1モデルとなっている。表のとおり、AI性能の中心となるNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)の性能(表中の右端)は、全モデル45TOPSを堅持している。
「X1E-84-100」が最上位で、すでに公開されていたEliteのスペックのとおりで、CPUは12コア、マルチスレッドでの最高動作周波数が3.8GHz、1または2コアのブースト時の動作周波数が4.2GHz、GPU性能は4.6TFLOPSで、NPUは45TOPSだ。
EliteはすべてCPUが12コアは変わらないが、中位モデルの「X1E-80-100」と下位の「X1E-78-100」では最高周波数が3.4GHになり、ブーストは中位が4.0GHz、下位ではブーストなしとなっている。また、GPU性能は中位と下位では3.8TFLOPSと、最上位の4.6の82%の性能となる。
新しく発表となった「Snapdragon X Plus」は「X1P-64-100」という名称で、10コア、3.4GHz、ブーストなし、GPUは3.8TFLOPSで、Eliteの下位「X1E-78-100」との違いは、コア数の12と10だけとなる。
つまりコア数だけで性能の違いがあるとすると、10/12で、約83%遅いということになる。名称の「X1E-78-100」と「X1P-64-100」の中央の2ケタ数字も、64/78で約82%なので、この数字が性能を表すようだ。
そうすると、「Snapdragon X Elite」最上位と「Snapdragon X Plus」の性能差は64/84で、約76%ということになる。逆に言うと最上位は最下位の1.3倍速いというわけだが、これがCPU部のみなのか、CPU+GPUの性能なのかはわからない。
5月のマイクロソフトのイベント「Build」や、6月頭のおなじみ巨大イベント「COMPUTEX」で、LenovoやASUSがどんな搭載ノートPCを発表するか、大注目なのである。
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