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引っ越しに大活躍!

これ1台で世界が変わる、小さくて軽い「レーザー距離計」

2024年05月06日 18時00分更新

ボッシュのレーザー距離計

 長さを測る工具はイロイロありますが、数mくらいまでのものを測る時に活躍するのがコンベックス(金属製のテープを採用したメジャー)。ちょっとした工作であれば、これ1つあるだけで済むほどの汎用性があります。

 しかし、1mを超える長い部分を何度も測ろうとすると、その都度テープを出し入れしたり、長く引き出したまま移動することになり、結構不便。また、測るときに途中で折れ曲がったり、引っ掛けてた先端が外れてイラっとすることも少なくありません。

手頃な個人向けのレーザー距離計

 こういった長い部分を何度も測る場合に便利なのが、レーザー距離計。端を押さえてもらう必要もなく、一瞬で長さが測れるというのがメリットです。

 最近引っ越したため家の中を測ることが多く、コンベックスでは不便に感じていたこともあって、ボッシュのレーザー距離計「GLM 30-23」(実売価格8670円)を借りて試してみました。

ボッシュのレーザー距離計

ボッシュのレーザー距離計「GLM 30-23」

 ちなみに、ボッシュの工具はプロ向けと個人向け、大きく2つのラインがあります。今回試したGLM 30-23はプロ向けとはなっていますが、機能がシンプルで価格が抑えられているため、実売価格で8500円前後。個人でも十分手が届きます。

 個人向けモデルでは、より低価格な「Zamo 3」というレーザー距離計がありますので、こちらを選ぶのもいいでしょう。ただし、公式サイトで製品情報が消えてしまっているのもあって、今回は昨年12月に発売された新製品「GLM 30-23」を選びました。

機能はシンプルに3つだけ!

 GLM 30-23が持つ機能は、距離測定、連続測定、面積測定の3つだけ。また、操作ボタンは2つしか装備されておらず、機能も操作もシンプルです。

 操作方法は、赤い「▲」ボタンで電源および測定、決定。その下にある「Func」ボタンの短押しで機能変更、長押しで測定単位変更といったもので、マニュアルを見なくても直感的にわかりやすくなっていました。

ボッシュのレーザー距離計

「▲」と「Func」の2つのボタンで操作します

 まずは▲ボタンを押して電源をオン。Funcボタンを押すと3つの機能が選べるメニュー画面となるので、使いたい機能をFuncボタンで切り替え、▲ボタンで決定します。

ボッシュのレーザー距離計

Funcボタンを押すたびに3つの機能が切り替わります

 実線の横線が距離測定、破線が連続測定、四角が面積測定です。最もよく使うであろう機能、距離測定から試してみましょう。

●距離測定機能

 この機能では、▲ボタンを押すとレーザーが照射され、もう一度押すと距離を測ってくれます。毎回ボタンを押す必要はありますが、直接画面が見えない裏側からの距離も測れるのがいいところ。

 ちなみに距離を測る時の基準面は、本体底面。つまり、底を付けるようにして測るというのが基本です。

ボッシュのレーザー距離計

ボタンを押すと、レーザーが照射されます

ボッシュのレーザー距離計

測る始点は底面となるので、対象にしっかり当たってるか確認

ボッシュのレーザー距離計

もう一度▲ボタンを押すと、長さが分かります

 測った距離は履歴が残り、最新含め3つまで表示してくれます。いちいちメモしなくていいというのが便利。

●連続測定機能

 連続測定はその名の通り、常に距離を表示してくれる機能。ボタンを押す必要はなく、測りたい始点に底面を当て、終点にレーザーが当たるようにすれば距離が表示されます。

 位置合わせなどの微調整に便利な機能です。

ボッシュのレーザー距離計

連続測定では、常時距離が表示されます

●面積測定機能

 最後は面積測定。基本的な測り方は距離測定と同じですが、2辺を連続して測ることで、面積を計算して表示してくれるのが違う点。塗装に必要なペンキの量を計算したい時などに活躍してくれるでしょう。

ボッシュのレーザー距離計

測った2つの距離から自動で面積を計算

机の高さ調整に大活躍

 距離測定機能は一瞬で測り終わるため、冷蔵庫や洗濯機などの大型家電の搬入経路に余裕があるかを確認するのに使えます。また、冷蔵庫横に置く棚のサイズを決定するため、スペースを確認するのも、一瞬でできました。

洗濯機を運ぶ洗面所のドア幅も一瞬で

 連続測定機能を使えば、家具の位置を正確に合わせるのが簡単です。今回活躍したのが、机の脚の高さを揃える時でした。

 高さを変えられる机を買ったのですが、左右で高さを合わせないと斜めになってしまいます。アジャスター機能である程度微調整できるとはいえ、これはガタツキ防止や水平調整用であって、高さ調整用じゃないですしね。

 使い方は簡単。連続測定にした後床に立て、机の天板下にレーザーが当たるようにしておくだけです。これで距離を見ながら、好みの高さで机の脚のネジを締め、固定。同じ高さになるよう、逆側の脚でも繰り返せばOKです。

机の高さを連続測定で調整

 コンベックスだと、測りながら天板を持ち上げつつネジを締めるという、一人ではなかなか難易度の高い作業が求められます。一発で決められればまだいいですが、机を使いながらちょうどいい高さを探りたい……といった場合は何度も試行錯誤しなくてはならず、さすがに厳しくなります。こういう使い方だと、本当に連続測定が便利でした。

 ちなみに、基本的な液晶の表示は黒地に白文字ですが、ある角度を超えると反転し、白地に黒文字となります。これはこれで見やすくていいですね。ただし、斜め方向から見るとほとんど文字が読めません。この斜め方向だけは避けるようにして使うといいでしょう。

上下左右から、急な角度で見ると表示色が反転

斜めからだと、文字がほとんど見えなくなる角度があります

 なお、単位がmとなっているのが分かりにくいというなら、Funcボタンを長押ししましょう。するとcmへと切り替えられます。

Funcボタン長押しで、単位を変えられます

とくに数m以上の距離を何度も測る人に

 短い距離ならコンベックスでも十分ですが、数mを超える距離になると、断然レーザー距離計の方が簡単。最大30mまで測れるうえ、誤差も±1.5mmと小さいので、より正確に測れるのもいいところです。

 また、本体が10cmくらい、重量が実測で84g(電池込み)とコンパクトで軽いため、ポケットにも難なく入ります。とくに、移動して測って、移動して測って……と繰り返す場合だと、これ1台で世界が変わるといっても過言ではないでしょう。

 問題があるとすれば、個人だと長い距離を測る機会が少ないため、使いどころが難しいこと。引っ越しやリフォームなど、具体的に使うシーンが思い浮かぶのであれば、きっと活躍してくれるハズです。

●お気に入りポイント●

・シンプルで使い方が簡単

・瞬時に距離が測れる

・連続測定で机の高さ調整が楽に

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この記事を書いた人──宮里圭介

 PC系全般を扱うフリーランスライター。リムーバブルメディアの収集に凝っている。工作が好きだが、最近あまり時間が取れないのが悩み。

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