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メーカー自身が認定し、工場検査後に販売するパナソニックの中古家電

2024年04月22日 08時00分更新

再生方法にも気遣い、メーカー保証も付く

 同社では、2023年6月から、ヘアードライヤー ナノケアのリファービッシュ品を、サブスクリプションサービスで提供を開始していたほか、2023年12月からは、ドラム式洗濯乾燥機と4K有機ELテレビのリファービッシュ品の販売を開始。2024年2月からは、卓上型食器洗い乾燥機(食洗機)のサブスクリプションサービスを提供してきた経緯がある。

 2024年4月からは、ポータブルテレビ、ブルーレイディスクレコーダー、ミラーレス一眼カメラ、冷蔵庫のリファービッシュ品の販売を新たに開始。2024年9月には、電子レンジと炊飯器を加える予定であり、10カテゴリーにまで拡大する。そして、今回の発表にあわせて、これらを「Panasonic Factory Refresh」のブランドで展開することになる。

 販売価格は、商品カテゴリーやニーズの変化、在庫状況、時期、商品個体の傷、使用期間などによって決まるため、固定されるものではないが、冷蔵庫やドラム式洗濯乾燥機の場合、現時点では、通常販売時の約2割引きで販売されているという。

 再生方法はカテゴリーによって分かれる。

 ドラム式洗濯乾燥機の場合は、栃木県宇都宮市の宇都宮工場のPanasonic Factory Refresh向け専用工程によって実施。外観確認を行い、本体および付属品を確認したあとに、クエン酸洗浄や高圧スチーム洗浄を行う。ドラム内のカビや汚れなどを完全に除去し、洗剤投入口なども新品のようにきれいにクリーニング。その後、動作確認を行い、梱包して出荷する。

 また、有機ELテレビの場合も、宇都宮工場の専用工程で再生。必要に応じて、基板に搭載されている部品の交換などを行うほか、ホワイトバランスの調整や性能検査、安全検査などを実施してから、出荷することになる。なお、宇都宮工場は、テレビの生産などを行っていた拠点で、現在はテレビなどの補修部品を生産している。Panasonic Factory Refreshの再生には最適な拠点といえる。

 一方で、ヘアードライヤー ナノケアなどの小物家電の場合は、サービス工場で再生するが、こちらは、クリーニングが中心となる。外観の傷が3つまでとなる「A級品」だけが対象となり、傷が多い場合にも筐体部品を交換することは行わず、再生から除外する。今後は、さらに傷が多い「B級品」についても取り扱いを検討していくというが、社会の許容性や環境への貢献度、Panasonic Factory Refreshの需要量などを捉えながら、方向性を決めていく考えだ。

 「Panasonic Factory Refreshは、まだスタートしたばかりであり、あらゆる部分で改善や挑戦をする必要がある。審査基準をどこまで緩和をするかといったこともそのひとつである。循環型社会への貢献度や価値の提供という点も考慮しながら検討を進めていく」と語る。

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