富士通は4月11日、6G移動通信に向けたサブテラヘルツ帯に対応した世界最高クラスの無線デバイスを開発したと発表した。
6G時代のネットワークの活用に通信需要が増大すると考えられ、そのためには広い帯域が利用可能なサブテラヘルツ帯(100GHz~300GHzの周波数帯)を活用した大容量の無線通信が期待されている。サブテラヘルツ帯は、現状の5Gで使用されているミリ波帯(28GHz帯など)に比べ非常に高い周波数帯であるため無線通信の基本要素である通信用ハードウェアを開発する必要がある。
富士通および、NTTドコモ、日本電信電話(NTT)、日本電気(NEC)の4社は共同して2021年からサブテラヘルツ帯無線デバイスの研究開発を進め、共同開発した無線デバイスを用いて今回、100GHz帯および300GHz帯において無線伝送実験の実施し、見通し内の伝送距離100mにおいて100Gbpsの超高速伝送を実証した。現在提供している5Gネットワークの送信時最速4.9Gbpsに対しおよそ20倍の高速化に相当する。
4社は今後も、サブテラヘルツ帯を移動通信で活用するために幅広い研究開発を進め、各社の強みを活かしたさまざまな取り組みを推進し、6Gに向けた世界的な標準化や実用化に貢献するとしている。
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