3月26日から5日間、バンコクに滞在したので、現地のアキバ的電脳でテッキーな場所を巡りました。ご飯情報と合わせてお送りします。
ヨーロッパではヨドバシカメラ的な家電量販店である「fnac」や「MediaMarkt」、「Saturn」といった独立店があります。ロンドンではデパート「Harrods」の中に家電量販店の機能がありますが、アジアでは量販店というよりも個別のお店が集合したビルがあって、台北や香港にはアキバ的な街もありますね。
では、タイのバンコクはどうかというと、やはりありました。街ではなく、アキバ系のショッピングモールです。
ディープな電脳ビルを求めて
「フォーチュン・タウン」
「MBKセンター」
「パンティッププラザ・プラトゥナーム」
アジア事情通のすなふきん中山さんや、駐在しているJALの社員さん、現地のLenovoの社員のみなさんに、「バンコクのアキバはどこにあるのか」を聞き込んだところ、3つのモールが浮かび上がりました。
いちばんアキバ的賑わいがあったのは「フォーチュン・タウン」で、チョットアブナイ系は「MBKセンター」、コロナで衰退してしまったのが旧「パンティッププラザ プラトゥナーム」です。。。。
見たい店が全部入りで、おカメラ好きもぜひ行きたい!
「フォーチュン・タウン」
3つの中で、いちばん繁栄していたのがこちら「フォーチュン・タウン」で、キャッチは「IT LIFESTYLE MALL」です。MRTブルーラインの駅M30「プララーム9世」の駅前にあり、有名な「ジョッドフェアーズ・ナイトマーケット」に行く前に寄ることができます。
こちら、PC系が約50店、スマホ系が約40店、オーディオ系約30店、カメラ系が約25店、玩具、キャラクターグッズ、ホビー、スマホ・アクセサリーに、修理、キャリアまで揃っていました。
10階建ての細長いビルの2Fから5Fが電脳系です。細長なので、簡単に一周できます。2Fに7-11があるので、水分補給もできますね。
2階には写真系の店が多く、カメラ店、照明器具専門店、マイク系、スタビライザー系、プリントショップなど、かなり濃いめの店が並びます。XaomiやASUSのサービスセンターもありました。
カメラ店できちんとしていたのはビックならぬ「BIG Camera」と「ZOOMcamera」です。後でわかるのですが、ショッピングセンターにも入っている、チェーン店です。日本メーカーのカメラはもちろんすべて揃っていて、機種によっては値引きでセールされております。高価なライカもきちんと在庫が置いてあります。
こちらには中古カメラ店もあり、フィルムカメラにライカのMもありました。
海外旅行者も多く来るようで、どの店も普通に英語で会話ができます。そのうえ、みなさん親切で、微笑みの国=タイを実感できます。
PCやスマホ関連は3階と4階で、有名チェーン店から、個人商店まですべてが揃っています。PCではメーカーごとの専門店のほか、各社製品を揃える「BaNANA」や「IT CITY」が並びます。こちらも、後から分かるのですが、手広いチェーン店でした。
PCパーツショップも「Advice」や「Jet Computer」など複数あり、アキバというか世界のパーツ店共通の、価格表がきちんとありました。「i9-14900K」が2万3400バーツなので約10万円ですね。
中古PC店もあり、安いものもあるのですが、キートップにタイ語の文字が刻印されていますので、注意しましょう。まれにUS配列の中古品もあります。
また、Appleストア的デザインの正規代理店「iBeat」にはiPhoneからMacBookまで、きちんと並んでおります。タイのスマホのシェアですが、キャリアがiPhoneをディスカウントしており、スマホユーザーの30%がiPhoneだそうです(店員談)。
3階には高級オーディオ店とともに、LPレコード店が複数並んでおり、キレイなレコードが並んでいました。お好きな方はぜひお立ち寄りください。
営業時間:10:00-22:00
住所:7 Ratchadaphisek Rd, Din Daeng, Bangkok 10400
AMAZING Marketは呼び込みの海でした
「MBKセンター」
こちらは巨大SCが立ち並ぶ中心地サイアムにあるモールで、最寄り駅はBTSシーロム線の終点W1「ナショナルスタジアム」駅かスクンビット線CEN「サイアム」駅です。2階には「ドンドン・ドンキ」があり、日本の雑貨が買えます。フードコートもあるので、ご飯を兼ねていくのもアリですね。
デジタルモノは4Fと5Fで、ここで一番多いのは中古スマホ&ケータイショップで、ほとんどが個人商店です。店頭の中古品のほとんどが歴代iPhoneなので、やはり人気は高そうです。
陽気な「電話番号屋さん」もあり、店頭にずらりと電話番号が張り出されていて、どういう価格構成なのか聞いたのですが、合計した数がラッキーナンバーなものがいいのだとか。並びがキレイな番号だけでなく、いろいろな番号が並んでおりました。
PCでは量販店チェーンの「BaNANA」もありますが、どちらかというとスマホが中心ですね。Androidスマホは、サムスンとOPPO、Xiaomiが目立っていて、realmeやInfinixなど、山根博士に解説して欲しいメーカーも並んでいます。
あとは「Big Camera」にキャリアのショップ、ゲーム機ショップもあります。広い部分の巣窟的カタマリ(AMAZING Market)では、店員さんのお声がけもあり、日本語で「社長さん!」と呼びかけられますので、楽しいです。新品なのに安いスマホや腕時計はコピー品の可能性が高いですから、買わないようにしましょう。
営業時間:10:00-22:00
住所:444 Phaya Thai Rd, Wang Mai, Pathum Wan, Bangkok 10330
かつての繁栄はないが、怪しさは最高
「パンティッププラザ プラトゥナーム」
(AEC FOOD WHOLESALE PRATUNAM)
こちらは、中心部のSC「サイアム・パラゴン」と「セントラルワールド」の北側にあるビルで、かつては「パンティッププラザ プラトゥナーム」という名前で、MBKセンター並みの繁栄だったそうですが、今回行ってみると、ほぼシャッター商店街になっておりました。どうやら、コロナの影響で急激に衰退したようです。実際、ビル名は「AEC FOOD WHOLESALE PRATUNAM」になっています。
入口から見上げたところにある「Hardware」の階には、PCパーツ店や中古PC店、プリンター専門店に、チェーン店「JIB」がありました。
他のビルではあまり見なかった、ジャンク系の店が多いのは特徴ではあります。解体したノートPCのパーツやバッテリー、ヤバそうなアプリも売っていました。怪しさではここが一番かもしれません。
営業時間:10:00-20:00
住所:604/3 Phetchaburi Rd, Thanon Phetchaburi, Ratchathewi, Bangkok 10400
キラキラのショッピングモールにはキラキラなヨドバシカメラが
「サイアム・パラゴン」
「セントラルワールド」
「アイコン・サイアム」
バンコクの中心地サイアム地区には巨大ショッピングセンターが林立しており、日本と同様に、ファッションブランドのかっちょいいお店に、ファッション、レストラン、フードコート、映画館などが入っています。
前3件の電脳ビルのような、中古品や濃い系のお店はありませんが、電脳製品のタイでの傾向と対策は見て取ることができます。PC店、スマホ店、カメラ店は巨大モールには必ず入っております。
ついに家電量販店「パワーモール」を発見!!
「サイアム・パラゴン」
こちら、巨大ショッピングモールの1つ「サイアム・パラゴン」の4F(といってもGFとMFがあるので実際は6階)の中央にドカンと広い面積を占めるのが「パワーモール」です。
まさにヨドバシ的な品ぞろえで、テレビにPCにスマホ、ゲーム機、ゲームソフト、オーディオから楽器、白物家電まで並んでおります。
タイでどういうメーカーの製品が売られていて、どこがメジャーなのかが、ぐるっと回るとよくわかります。ヨドバシと同じデザインのAppleコーナーにはiPhoeからMacBookまで並んでおります。
ゲームコーナーには、プレステとニンテンドーと並んで、ROGやMSIのゲーミングノートがあり、「ゲーム」というくくりで揃っているのが面白いですね。
テレビ売り場は日本と同じで、メーカーごとに区切られていて、フィリップス、シャープ、ソニー、パナソニックにサムスン、LGが並んでいます。
「パワーモール」以外にも、パラゴンには個別店舗があり、カメラではおなじみ「BIG Camera」に「ZOOMcamera」、スマホの「Jaymart」、総合PCショップ「JIB」もございます。
サイアムの1F(GF)は、広大なフードコートと個別料理店がそろっています。路面店で有名なお店もここで支店を出しているので、出向くことなく味わえるのが魅力です(後述)。
営業時間:10:00-22:00
住所:991/1 Rama I Rd, Pathum Wan, Bangkok 10330
ハイアールのショールームやソニーストア、Appleストア旗艦店も発見
「セントラルワールド」
サイアム・パラゴンの東側にある、こちらも巨大なショッピングモールで、スマホキャリアや、各スマホメーカーのショップ、PCショップが4Fと5Fにありました(こちらはG階がないのでリアルに4/5階です)。
初めて発見したのが、いわゆる「ソニーストア」で、テレビにカメラ、Xperiaにプレステまで置いてありました。
4Fにはメーカーショップの「SONY」に「Xiaomi」、「ASUS」、「Samsung」、「iStudio(Apple)」、「Wonder Photo Shop(富士フイルム)」があり、PCでは「BaNANA」、「PowerBuy」、「IT City」、PC&パーツ店の「Advice」、スマホショップの「JIB」、「Jaymart」、カメラ店は「BigCamera」、「Exclusif」、キャリアは「AIS」、「True」が大型店を構えています。
5Fにはスマホの「AIS Serenade」、「TG Fone」、「OPPO」と、「Haier」の家電ショールームもあります。
地上の広場には、オシャレなデザインのAppleストア旗艦店もあります。土曜日のせいか、けっこう混んでいました。
1階の奥には、「Japan Avenue」があり、日本的なパンや和食、タイ焼き店などがかたまってありました。あえて食べなくとも、タイで日本のどんなものがウケているのか見てみるのもいいかと。
ここだけでなく、日本の外食チェーンは、バンコクのSCにかなり進出しております。全く聞いたことがない寿司店や和牛店も多いですが。。。
営業時間:10:00-20:00
住所:999/9 Rama I Rd, Pathum Wan, Bangkok 10330
総床面積75万平米、タイ巨大のショッピングセンター
「アイコン・サイアム」
こちら、BTSゴールドラインの駅G3「クローンサーン」直結で、チャオプラヤー川の路線ボートでもいけるタイ最大のモールで、総床面積75万平米、500のショップに100を超える飲食店が並んでいます。ほとんど独立した街ですね。高島屋も入っていて、和食コーナーがあります。
こちらの電脳ショップは3Fと4F(実質5階と6階)で、サイアム地区のSCと同じく、ピカピカのジャンル別ショップです。
4Fには、キャリアの「AIS」、もうおなじみの「BIG camera」に「Wonder Photo Shop」、スマホの「Jaymart」、PCの「BaNANA」、「JIB」、ガラス張りの「Appleストア」も目立つ場所にあります。ひととおりですが、市場調査は可能ですね。
Gフロアの「スークサイアム」は元々、水上市場を再現し、タイの地域別の屋台料理が味わえるテーマパークとしてオープンしたらしいのですが、水面はもはやなく、単なる室内夜市となっておりました(後述)。
営業時間:10:00-20:00
住所:299 Charoen Nakhon Rd, Khlong Ton Sai, Khlong San, Bangkok 10600
オマケコーナー:その1
クレジットカードはマイナーで万能SUICAもなし
RabbitカードとLINE Payは必須
タイ国民のみなさんは、電子決済の「Prompt Pay」など、銀行口座直結サービスでキャッシュレスしているようで、あらゆる場所で使えるのですが、海外からの旅行者は使えません。
クレジットカードはショッピングセンターの個別店舗やレストラン、街中のセブンイレブンで利用可能ですが、最低金額設定がいろいろあります。レストランでは300~1000バーツ(約1350円~4500円)以上、セブンイレブンはどの店でも200バーツ(900円)以上でないとクレジットカードで払わせてもらえません。
セブンイレブンは非常に広く出店しているのですが、900円はちょっと不便ですね。コンビニではローソンで最低金額なしでクレジットカードが使えましたが、セブンイレブンほど多くないので、探さないといけないのが難点です。地下鉄のMRTは改札で直にクレジットカードを押し当てて、入場・出場できました。
スマホ電子決済の「Rabbit LINE Pay」は、日本人が手持のクレジットカードを登録して使えます。高架鉄道のBTSのチケット購入には自販機で「LINE Pay」のバーコード支払いができました。
BTSにはIC内蔵のプリペイドカード「Rabbit Card」があって、窓口で購入できます。こちら、実は「LINE Pay」でオートチャージができるそうですが、最初の500バーツで足りてしまったので、実際はやっていませんすいません。
このウサちゃんカード、日本のSUICA的に、BTS駅内のコンビニや、ショッピングセンターのフードコートでも支払いに使えることがあります。しかし、地下鉄MRTは完全に別で、MRTのプリペイドカードかクレジットカードのみという不便さがあります。
日本から行く人は、クレジットカードとウサちゃんカード、LINE Payアプリを使い分ける必要がありますね。。。
オマケコーナー:その2
涼しく「屋台ごはん」を味わう方法
バンコクといえば「夜市」の「屋台ごはん」に興味がわきます。「ワニ肉」や「虫さんの素揚げ」や「火山排骨」は試してみたいですよね。。
とはいえ、夜でも外は蒸し暑いし、衛生的にいかがなものかと感じる日本のみなさんも多く、さらに、現金しか使えないのも面倒です。
ショッピングモールのフードコートのなかには、屋台が並ぶところが結構あります。そのうえ、専用プリペイドカードや、後払いシステムもあり、支払いも心配せず、クーラーが効いた、清潔な調理環境で屋台ご飯が頂けます。
電脳コーナーで紹介したショッピングセンターのなかでは、「サイアム・パラゴン」のフードコートでは、屋台もあり、お店によってはウサちゃんカードが使えました。
「セントラル・エンバシー」
B1「Eathai」
いちばん便利だったのは、超高級ショッピングモール「セントラル・エンバシー」の地下1階(LG階)の「Eathai」です。
こちらはキレイすぎて屋台ご飯感がうすまるくらいですが、入り口でバーコード入りのカードをもらって、屋台でオーダー時にバーコードをかざし、帰る時に、レジで合計料金を支払います。もちろんクレジットカード可能で、高級食材スーパーもあるので、クオリティーの高いお土産もいっしょに買えて便利です。BTSスクンビット線E2プルーンチット駅またはE1チットロム駅です。
営業時間:10:00-20:00
住所:1031 Phloen Chit Rd, เเขวง ปทุมวัน Pathum Wan, Bangkok 10330
オマケコーナー:その3
「カオマンガイ」と「プーパッポンカリー」は必食
「パッタイ」にドはまりしました
「ボート・ヌードル」が流行りみたいです
タイ料理といえば、タイカレーにトムヤムクン、ガパオライス、タイヌードルが浮かびますが、おじさんが現地で食べまくって、日本とは違うぞ感が高かったのが、以下のカオマンガイとパッタイ、プーパッポンカリーです。
カオマンガイ
チキンスープで炊いたご飯の上に、鶏肉が乗った、シンプルながら、鳥の旨みが味わえる逸品ですね。「セントラルワールド」の裏手に、有名なピンクのカオマンガイと、緑のカオマンガイ「クワンヘン」という2店があります(お店の内装の色です)。どちらも本家カオマンガイの店と主張されており、混んでいます。
ピンクのほうは「ゴーアン・カオマンガイ」という店で、本店の近くに、クーラーの効いた新店舗があるほか、「サイアム・パラゴン」の1階フードコートにも入っています。本店では1人前50バーツ(約225円)という驚愕のコスパですので、ぜひ。
パッタイ
モチモチの米粉麺を使った焼きそば的料理で、フツウのタイ料理店でも注文できますが、お店によってかなり味が違います。まあ、日本のラーメン店の味が全部違うのと同じですね。
有名なのが「ティップサマイ」で、こちらも「サイアム・パラゴン」のフードコートにありますが、料理の種類が限られているので、オススメは「アイコン・サイアム」の6Fにあるレストランです。大きく分けるとノーマル油で炒めたものとエビ油で炒めたものがあり、エビ油のほうは麺が赤くて甘味があって、他とは違う逸品です。どちらも鶏卵を混ぜて炒めるか、最後にオムライスのように包むかが選べるので、4種類になりますね。
街中のパッタイ屋さんやタイヌードル屋さんでは、さらに麺の種類や、トッピングが豊富に選べるのですが、反面、タイ語メニューしかないとかなりハードルが上がります。
ショッピングセンターなら、少なくとも英語解説付きメニューなので、注文もしやすいですね。クレジットカードも使えます。
プーパッポンカリー
カニのカレーですが、こちらも元祖という「ソンブーン」のスラウォン店でいただきました。マッドクラブというカニと、鶏卵とカレーが入った料理で、見た目ほど辛くなく、旨みが最高潮に出ています。他のお店でも頂いてみましたが、当然違うお味で、食べ比べもおススメ。
ソンブーンはバンコクに8店舗あり、「セントラルワールド」や、「セントラルエンバシー」にも入っておりますので、ぜひ。
ボート・ヌードル
「Thong Smith Siamese Boat Noodles」という、水上ボートで売り歩いていたタイ・ヌードル屋さんらしいのですが、「サイアム・パラゴン」や「セントラルワールド」にあって、いつも長蛇の列で番号札を配る繁盛ぶりなので頂いてみました。
牛肉、豚肉でそれぞれ汁ありと、なしがあり、肉の種類と麺(5種類)が選べます。辛さは0から3まで選べますが、1でもかなり辛めでした。ご飯シリーズもあります。
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