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ダイヤルを回すだけでフィットするシューズ「DICTATOR」を衝動買い!
ダイヤルを回すだけでフィットします
このダイヤルは「FREELOCK」というシステムで、右に回すとカチカチカチカチといいながらワイヤーが締まっていきます。もちろんそれだけでは手を離したら緩んでしまうのでロック付き。一方向にしか回転しないラチェット機構ってやつですね。
ワイヤーを目一杯緩めた状態から足にフィットするまでは約3回転半。指先でダイヤルを回す時って一度に半回転もさせないから10回ほど回すことになりますけど、実際はそんなに緩めなくても脱げるので、5回ぐらいグリグリっとやればオーケーって感じです。時間にしてほんの2秒ほど。一瞬でフィットします。
緩めるのはカチッと回すだけ
緩める時は逆にダイヤルを左に回します。
締める時とは違って30度回すだけ。カチッと鳴ってワイヤーのロックが外れるので、足の甲を保護しているタンの部分をグイーンと前に引っ張ればワイヤーがスルスルっと延びていきます。
靴ひもの場合は結び目をほどいても全体は締まったままで、履き口を拡げるにはさらにひもを緩めなくちゃいけなかったりするじゃないですか。でもこれはカチッグイーンスルスルなのでほんの一瞬。
締めるのも緩めるのも片手でできるっていうあたりも、かなりポイント高いです。
FREELOCKは韓国のメーカーの製品です
このFREELOCK、AVIREX独自のものかと思ったんですけど、調べてみたら韓国のSHIN KYUNG(シンギョン)という会社が開発・販売しているシステムでした。
FREELOCKを採用している製品は数多く、AVIREX以外のメーカーからも同システム搭載のシューズが出ているほか、帽子やグローブ、服、バッグ、キーホルダーなど、さまざまな種類の製品がリリースされています。
ダイヤルはゴムのような手触りで、その素材はドイツのKRAIBURG TPE(クライブルグ ティー・ピー・イー)というメーカーが提供しているようです。
社名に入っているTPEというのはThermoplastic elastomerの略で、日本語では熱可塑性エラストマー。マウスやボールペンのグリップ、歯ブラシの柄の部分などで、ゴムっぽい手触りのがあるじゃないですか。あれが熱可塑性エラストマーで、FREELOCKのダイヤルもこの素材が使われています。
KRAIBURG TPEは社名でTPEと謳っているだけあって、この熱可塑性エラストマーの専門企業でした。
余談ですがKRAIBURGはドイツ語読みだとクライブルクですけど、日本語ウェブサイトのタイトルはクライブルグになっていました。
プラスチックとゴムのいいとこ取り
余談ついでに、余談の余談でエラストマーの話をチラッと。
エラストマーはelastic(弾性)とpolymer(高分子化合物)を合成して作られた単語で、ゴムのような弾性を持つ樹脂のこと。熱可塑性エラストマーのほかに熱硬化性エラストマーというのもあります。
熱硬化性というのは読んで字の如く加熱すると硬くなるという性質で、一般的なゴムやシリコンゴムなどがこれ。比較的耐熱性が高く、一度固まったら柔らかくなったりはしません。
対する熱可塑性エラストマーは、プラスチックのように加熱すると軟化します。全く逆ですね。冷えると固まるのもプラスチックと同じです。
ゴムを固めるには硫黄を混ぜて加熱する加硫という工程が必要ですけど、熱可塑性エラストマーは冷やすだけ。プラスチックのように扱えるのに、ゴムのような弾性を持っているというが特長です。
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