フリービットのグループ会社であるドリーン・トレイン・インターネットが運営するMVNO「トーンモバイル」が、3月22日に新戦略発表会を開催。トーンモバイルの多彩なサービスを、自社以外の幅広いデバイスでも利用できるようにする「TONE IN」戦略の第1弾として、2021年以降に発売されたドコモ取り扱いのAndroid、iPhoneの全機種が専用のSIMを挿すだけで、トーンモバイルのコアサービスが利用可能になることを発表しました。
◆トーンモバイル以外の端末でも利用可能に!
従来から「TONE for iPhone」として、iPhoneでのサービス利用は提供していましたが、Android全機種での動作検証が完了し、ドコモ取り扱い機種の対応は全94機種になったとのこと。
ちなみにトーンモバイルのコアサービスとは、家族向けの見守りサービス「TONEファミリー」(月額308円)、AIが裸などの不適切な写真や動画の撮影は検出して、未然に防ぐ「TONEカメラ」、独自のポイントシステム「TONE Coin」、オンラインで健康相談ができる「TONE Care」(Androidのみ)など。Androidは全サービスに対応し、iPhoneは利用できるサービスに一部制約があるそうです。
トーンモバイルは「ドコモのエコノミーMVNO」として、ドコモショップで申し込めます。ドコモショップでは、対応機種を「いつでもカエドキプログラム」で購入することもでき、現在使っているドコモのスマホや、家族が使っていた“お下がり”のスマホで使うことも可能。ほかに、カメラのキタムラの一部店舗、トーンモバイルのオンラインストアでも申し込めます。
対象のAndroidスマホでトーンモバイルのサービスを使うための初期設定は、「TONEアプリ」をインストールし、画面の案内に従ってAPNを設定します。そしてSMSで認証するだけ。さらに、「TONEファミリー」などのオプションサービスを利用する場合は、追加の設定が必要になります。
料金に変更はありませんが、これから加入を検討している人のために、おさらいしておきましょう。
トーンモバイルはワンプランで月額1100円。それだけで動画以外のデータ通信を無制限で利用できます。動画は月に1GBまでが無料で、1GBあたり330円のチケット制で追加購入できる仕組み。通話料は11円/30秒の従量課金で、5分以内の通話がかけ放題のオプション(月額770円)も用意されています。また、トーンモバイル同士は「TONE IP電話」で無料で通話できます。
◆AIで子どもの安全を守るサービスも拡張
◆いじめや誹謗中傷などのメッセージは親に通知される
フリービットは3月19日に、スマホ上で動作するエッジ型LLM(Large Language Models=大規模言語モデル)による生成AIシステム「freebit Edge LLM」の開発を発表しました。その技術を用いたサービスの第1弾として、「TONEファミリー」加入者向けに、子どものスマホが受信したメッセージの安全性を判断するサービスを発表。そのデモンストレーションも披露されました。
対象となるのは「LINE」「インスタグラム」「X」などのSNSと、通常のSMSや「+メッセージ」など。通知の情報に基づいて、いじめや誹謗中傷などの危険度が判断されて、危険度が高い場合、親のスマホに通知されて、内容を確認できる仕組み。
なお、危険度の判定は端末内で行なわれて、外部サーバに送信されたり保存されたりすることはないとのこと。また、親子といえどもプライバシーはあるので、対象アプリを設定したり、親への通知をオフにしたりすることもできるようになっています。
デモでは、いろんなメッセージを送って試すことができましたが、曖昧な表現や、遠回しの表現では危険とは判定されないようでした。それでも、親にとっては安心な機能となりそう。2024年夏頃から提供される予定です。
◆自社開発スマホ「TONE」は続くがスマホとは限らない
「TONE IN」で他社のスマホでトーンモバイルのサービスが使えるようになりましたが、石田社長によると、自社での端末開発は続けるとのこと。それは「スマホに限らない」そうです。どんな端末が出てくるのか? 今後の展開にも期待しましょう。
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